【監督】窪岡俊之
【声の出演】岩永洋昭/櫻井孝宏/行成とあ/梶裕貴/寿美菜子/藤原貴弘/松本ヨシロウ/矢尾一樹/豊崎愛生/三宅健太/中村悠一/竹達彩奈/大塚明夫
【公開日】2013年 2月1日
【製作】日本

【ストーリー】
ミッドランド王都ウインダムの地下深く・・反逆罪により囚われたグリフィス奪還のため、キャスカはじめ鷹の団の残党は、グリフィス幽閉の地『再生の塔』へ向かう。修行の旅から帰還し、力強く成長したガッツの剣はもはや無双、見事グリフィスを取り戻す。しかし、両手両足の腱を切られ、舌も抜かれたグリフィスにかつての夢を追う術は無い。ガッツ、キャスカ、そしてグリフィスの願いは・・・。
【コメント】
ベルセルク全映像化プロジェクトの先駆けとして3部作構成で始まったこの黄金時代篇はイチファンとしてのひいき目線も加味してますけど、それ以外でも斬新なハイブリッドアニメーションや原作エピソードのハードなシーンの忠実な映像化といった徹底さも秀逸だったので、必然的にこの最終作に掛ける期待もかなり大きかったとこがありますね。そして案の定、その期待は本作の『最大の見所』において本領を発揮し、映論の厳しさにすら真っ向から立ち向かったかのようなブレない姿勢には『よくぞここまでやった』という賛辞を送りたいほどだった。作り手の熱意も感じずには入られなかった衝撃の最終作でもあると思います。

ガッツとグリフィスの出会いや仲間達との絆を深めていく『覇王の卵』に、常勝無敗の勝ち戦でミッドランドの正規軍にまで上り詰めていった『ドルドレイ攻略』などは、どちらとも鷹の団の黄金時代と呼ぶに相応しい隆盛を極めていくのに対し、本作はもう栄光なんてものが無縁なほど鷹の団に壮絶な悲劇が訪れていく正に絶望一色な内容。その急展開振りも転落人生なんていう言葉が生ぬるいくらいで、結末は前々から分かってはいたし観る前から覚悟はしていたつもりでしたが、それでも漫画とは違い、重々しい映像表現や無念・苦悶といった悲痛な感情が声や音によってダイレクトに突き刺さるので、やはり『蝕』のシーンは予想していた以上に物凄過ぎた・・(´д`;)
今までも人間同士の合戦などで手足を切り飛ばされるなんていう過激な表現は前2作にもありますが、蝕においての人外・使徒の常軌を逸した殺戮描写は原作でも例えられていた狂宴の類となり、一方的に蹂躙され供物にされていく鷹の団の凄惨な光景はアニメとはいえかなり辛いものがありますねぇ・・。おそらくここまでバイオレンスなのは自分もアニメという枠だと『AKIRA』以来かもしれないし、初見の人だとガッツが剣を使って自身の腕を強引に引きちぎるといったあまりに生々しすぎる場面にショックを受ける人もいるかも・・?(汗)こんなものを30分強も見せられるとさすがに疲労困憊で、実際自分も観終わった後はかなり体が重くて立つことが出来ませんでした--;

・・ただもっとも、立つことが出来なかったっていうのは『蝕』のショッキンなグシーンの連続に打ちのめされただけではなくて、蝕後のイマイチスッキリしない終わり方に茫然となってしまったのも含まれるわけで、実は正直本作はそれくらい手放しで絶賛できない部分も見えてはいたんですよねぇ。
確かに見せ場でもあった蝕は本作の中で一番尺を取ってるだけあって使徒の暴虐ぶりやグリフィスの意識界の描写など細部までこだわっているのは嬉しくもあったのですが、逆に蝕以外の場面に関して言えば大分おざなりにしてるところが見受けられ、原作の方で流れを知ってるが故に説明不足だと思える点もちらほらだった。まあ忠実にとなると大体単行本5巻分くらいになっちゃいますし、それを113分で纏めろと言うのは不可能ですから、端折るシーン・・それこそ黒犬騎士団などの存在はしょうがないにせよ、それでもせめて冒頭は闘技会の場面を入れて欲しかったんですよねぇ。あの件を入れてワンクッションでも置かないと、ガッツやシラットの登場がひどく唐突に思えてしまって違和感を感じてしまいますし、ベヘリットがグリフィスの手元に戻る理由もどこかでゾッドの介入が無ければ分からない人にはただただ疑問となってしまう。最後にしましてもかなり尻切れトンボですし、個人的にはエンディングテーマを流す数分間があるんだったら『ドラゴンを狩る者』のエピソードくらいまで進めて、少しでもスッキリ纏めた終わり方にすれば良かったんじゃなかろーか?とも思っちゃったのでした^^;


前2作も端折りは当然ありましたが、既読者なりの視点で見ればストーリーの進行に然程差し支えのないものばかりだっただけに、今回は原作に沿ってると言うよりも、蝕のみに力を注いだという印象があったところですねぇ。最終章がこんな感じかと思うと少し残念でもありますが、でも最後に『This is only the beginning』というメッセージが出てきた時は『あ、やっぱりね』とちょっとニンマリw
まあ自分もこれでベルセルクワールドが終わるとはあんまり思ってないですし、すんごく前向きな解釈で捉えるとなると『断罪篇』も企画してると言うことなのかな~?そうであって欲しいなぁ。ドラゴンころしのお披露目もそれまではおあずけってとこですね。
こっから先を映画化なりアニメ化して欲しい。
【声の出演】  岩永 洋昭(ガッツ)  櫻井 孝宏(グリフィス)  行成 とあ(キャスカ) 【ストーリー】 ガッツが鷹の団を去り、首領グリフィスが反逆罪でミッドランド王国に捕えら...
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2012年 日本 107分 ファンタジー R15+ 劇場公開(2013/02/01) 監督:窪岡俊之 アニメーション制作:STUDIO4℃ 原作:三浦建太郎 主題曲:平沢進『Aria』 声の出演: 岩永

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No title

メビウスさん、こんばんは!

1作目観た後に原作を読み始めましたが、蝕のところはこれは映画にできるのかな、と思いました。
けれど果敢にチャレンジしましたよね。
いや、トラウマになる人もいるのでは・・・。
映画はガッツとグリフィスの二人にフォーカスしているので、端折った部分は良かったかと思います。
ここまでくると続きも観たくなりますが・・・。
確かにエンディングロールのあとのテーマ曲(?)は何のために存在しているのかよくわからなかったです。
あまりに絶望的な終わり方にしないため???

天晴れ

>はらやんさん♪

本当にアニメという枠でよくこれだけのチャレンジをしましたよね^^;。トラウマになる人が続出しちゃうとそれこそ問題ではありますが、それでも蝕の凄惨さは自分も鮮烈に記憶に刻まれました。
ファンとしてはもう一工夫という部分もありましたけど、やはり多少の難を補うだけのパワーがあったのもまた確か。続きは自分も切望してはいますが、実現するかどうかは正直微妙ですよね^^;この衝撃が脳内にまだ残ってる内に新たな展開が動き出すことを期待したいものです。

同感です!

TBさせていただきました。
一応は完結編なのですから、とにかくすっきり終わらせてほしかった…です。

スッキリならず

>西京極 紫さん♪

お返事有難うございます^^
仮にですが・・仮にまだ続くとしても、黄金時代篇もまた人気の高いエピソードでもあるだけに、ああいった中途半端さは正直ちょっと残念ではありますよね。スッキリな終わり方だったらそれこそドラゴンころしで最初の使徒を両断するシーンまで行って、本当の意味でスッキリ爽快な終わり方にして欲しかった・・・というのもあったりです^^;

こんにちは

待って待って、3作一気見しました~
それが正解でした
この作品の魅力はバイオレンスとエロスだけではないのですが、それでも蝕の狂宴にはまだ個人的には物足りないところがありました
TVアニメ版とはまた違った魅力のある三部作でしたが、ときおりあるゲーム画面のような3D部分に少し違和感を、迫力不足の百人斬りに落胆を覚え、しかしながら画は美しく、自分の腕を引きちぎるシーンでは感心しました
一緒に見た弟は原作漫画も、TVアニメもみていなかったようなのですが、それでも「このあとどうなるの?」とか盛んに聞いてきてたので、興味を持つに至る作品であったのでしょうね!
まあ、単にラストカットが「そこでおわるのかよ!」なスッキリとしない終わり方だったってのもあるのかもですが^;
アニメーション1作品としてはとても良く出来た作品だったと思います

次があるのかないのか・・

>makiさん♪

ベルセルク一気見とはお疲れ様です^^;
でも仰る通り、この作品の魅力はバイオレンスやエロスといった部分だけではなく、ガッツの長年に及ぶ復讐の物語なども外せない要素なので、そのきっかけとなる黄金時代篇のクライマックスがああだと物足りなさもそうですが、イチファンとしては拙いという苦言も出てしまうのが正直なとこですね--;
今回のベルセルクのアニメ化プロジェクトは長期を予定してもいるせいか、このぶつ切り感が後々の『断罪篇』へと繋げる何かしらの意図があるのでは?と深く考えちゃってもいるのですが、そういった情報がまだ全然ないもんですからやはり今の所3部作として観るとちょっと残念だな~という印象は拭えませんね^^;
いっそのこと公開時に予告編とかに『断罪篇製作決定』とか入れてればある程の拙さは度許すことが出来たかもしれません。

こんにちは!

メビウスさん、こんにちは!
えらい人気で、この3作目借りるのえらく時間がかかってしまいました。
ようやっと観れましたが、自分的にはかなり面白く観れた感じです。
どこまで原作に「蝕」を忠実にアニメとして再現できているのかに注目していましたが、凄まじいバイオレンスとキャスカ強姦などのエロスの高さに「見事!」の一言ですかね。
この新3部作は私的には満足いく出来ではありました。

底力を最後まで・・

>ヒロ之さんこんばんわ♪

おっ、ヒロ之さんは総合的に思いのほか満足されたようですね^^
確かに自分も『蝕』の評価は結構高めです。今はアニメでも色々と制限が厳しい中、あれだけバイオレンス&エロスを徹底している描写は昨今だと非常に珍しいと思いますし、自分もそこに製作側の底力を見ました♪
ただ個人的にその底力を最後まで発揮してほしかったんですけどねぇ・・^^;既読者だからこそ自分はちょっと辛口な意見が最後に出ちゃいましたね(汗

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