仮面ライダーフォーゼ THE MOVIE みんなで宇宙キターッ!

【監督】坂本浩一
【出演】福士蒼汰/高橋龍輝/清水富美加/吉沢亮/坂田梨香子/冨森ジャスティン/志保/土屋シオン/田中卓志/原幹恵/岡田浩暉/木下あゆ美/鶴見辰吾
【公開日】2012年 8月4日
【製作】日本
【ストーリー】
外宇宙技術開発機構OSTOの後継団体であるオスト・レガシーの本部長秘書・白山静が仮面ライダー部に協力を求めてきた。アリシア連邦で開発された宇宙鉄人・キョーダインが、世界を破滅させる衛星兵器XVⅡを完成させようとしているのだ。弦太郎たち8人は、衛星兵器を破壊して地球を救うべくついに宇宙へ旅立つことになった。しかしそんな彼らの前に、アリシア連邦の破壊工作員インガ・ブリンクと、宇宙鉄人ブラックナイトが立ちふさがる。果たして仮面ライダー部は、宇宙でのミッションを成功させ、地球最大の危機を救うことが出来るのか・・・。
フォーゼもいよいよ物語が佳境に入り、謎も次々と紐解かれていることで毎回見逃せないものとなっていますが、今年の劇場版の方は坂本監督が携わっている事もあってか、去年のMOVIE大戦同様自分も楽しみにしておりました♪予想通りアクションは問題無し、それと同時に今回もまた弦太郎たちの絆の力に胸が熱くなってしまった。学生らしい(?)青臭さ、そして苦難を仲間と共に乗り切るベタな友情劇もフォーゼの魅力なので、無理矢理な展開もそこら辺でカバーしていたんじゃないかと思いますね。
しかし昨今の劇場版では往年の特撮ヒーローとのコラボレーションが何度となく行われてきましたけど、それはフォーゼでもご多分に漏れずで、本作では劇場版の敵役として本編のゾディアーツとはあまり関連性の無い敵である宇宙鉄人キョーダインという機械生命体が出ています。
キョーダインは70年代に放映されていた特撮番組の主要キャラクターなのだそうですが、自分が生まれてなかった時代の特撮ヒーローなので当然未見で、その存在も今回の劇場版で知り得たくらいです^^;そのせいなのかもしれませんが、現代風にブラッシュアップされて見た目凄いカッコイイキョーダインでも全然思い入れがないせいで、ここら辺に到っては熱くこみ上げるものが無かったのが正直なトコだったり(汗)。かつてのイチヒーローが完全な敵役になってしまってると言うのは趣向を凝らしてるようにも見えましたが、でも自分は仮とは言えゾディアーツ幹部の12使徒がこの劇場版で勢揃いを果たしたシーンの方が圧巻に見えてしまったほどなので、劇場版用の別のゾディアーツなどが登場して欲しかったってのもありますねぇ。それに機械とも友達になる!と豪語した弦太郎の我を通すのも、出来ればキョーダインたちとあの友達の証を交わして欲しかったなかなとも思っちゃったのでした。
・・そんなキョーダインこそ少々受け入れ難かったのですが、それでも坂本監督のハリウッドばりなアクションや弦太郎たちライダー部の絆の力を強調したグッと来る場面などには見応えを感じましたねぇ。MOVIE大戦のなでしこの時のようにライダー部全員の熱い友情も然る事ながら、今回は本編で弦太郎たちと関わった天高の生徒や教師の全員がクライマックスに向けて感動のお膳立てをしてくれるので『熱い』を通り越して凄く『燃える』ものがあり、40人一斉スイッチオンのフュージョンステイツは正に皆の絆の力を結集したフォーゼの集大成と言っても間違い無いですね。
同様にライダーアクションもスピーディでダイナミックな演出や出演者の体の張りようも相変わらずだから良かったですし、冒頭からキレキレなのでこれも満足できるものがあります。終盤こそ宇宙が舞台になってるのでCG過多になっちゃってる風なのは否めませんでしたが、スイッチの素早い切り替えで矢継ぎ早にフォームを変化させて戦う『派手さ』と言ったものも坂本監督のアクションの特色にも思えるので、少なくとも飽きる事は全く無かったです。
・・しかしながら細かい部分のツッコミも挙げちゃうとなれば、今回もまあキリが無いかもしれませんね(汗)。女スパイのインガが流星と同門(?)という設定もどこか取って付けたような印象を持ってしまったため、やや違和感が残りまして、12使徒も勢揃いさせるためとは言え、ピスケスの登場もかなり強引な気がします(もしかしたら本編でピスケスのストーリーが終わった後の物語が本作なのかもしれませんが・・?)。
力技も毎度の事ではあるんですけども、たまには・・ホントたまには首傾げの無いストーリーを練って欲しいとも思っちゃうわけで、キョーダインの方と同じくらい粗い部分も思い切り修正して欲しかったものです^^;