シャーロック・ホームズ シャドウゲーム

【監督】ガイ・リッチー
【出演】ロバート・ダウニーJr./ジュード・ロウ/ノオミ・ラパス/ジャレッド・ハリス/エディ・マーサン/レイチェル・マクアダムス/スティーヴン・フライ
【公開日】2012年 3月10日
【製作】アメリカ
【ストーリー】
ヨーロッパで連続爆破事件発生。天才的な頭脳を持つ名探偵ホームズの前に立ちはだかるのはモリアーティ教授。この事件は首謀者モリアーティ教授によって画策された、より大きな犯罪のパズルの一つにすぎなかったのだ。事件の捜査を進めるホームズは、鍵を握るジプシーの占い師シムに出会う。ホームズ、ワトソン、シムの3人はイギリス、フランス、ドイツ、そしてスイスへと次々に大陸を横断して捜査を進めるが、次第に危険度を増してゆく。常にホームズたちの一歩先を行くモリアーティに、果たしてホームズたちはいかにして立ち向かうのか・・・。
ガイ・リッチー版の型破りなホームズ像は良い意味でほぼ初見な自分にシャーロック・ホームズの面白さを見せ付けてくれたわけなのですが、本作でもどうやらその奇抜な言動と武闘派っぷりは健在で、可笑しくもカッコイイホームズに再度ハマってしまいましたねぇ。
逆に本来の醍醐味である推理劇に到っては2作目にして早くもなりを潜めてしまってるかのように見えちゃいましたけども、アクション過多でド派手さの方が増してる分『まあ、いっか』と言った感じで然程気にならなかったのは、やっぱし自分も『ソコ』を楽しみにしていたわけではなかったからかもしれません・・

今回の敵とあるモリアーティ教授とのバトルは、親玉が直接手を下すことなく静観してるのが殆どだったせいか、前作のブラックウッド以上に悪役然として無かった感じも抱いたのですが、ただこれがホームズとの天才同士の内なる戦いの1つかと思えば、『シャドウゲーム』というサブタイトルにもそれとな~く納得がいくと言うものだった。
まるでプロの棋士のようにお互いが10手先20手先な読み合いを駆使すれば、前作でホームズが披露していた脳内ビジョンも両者フル活用で、その先読みっぷりはもはや『予知』と言ってもおかしくないほど。相も変わらず観る者の想像力をぶっちぎりで超越して『うそ~ん


また推理劇以上にメインと見ているホームズとワトソンのやり取りも、ユーモアと小洒落たセリフのテンポが気持ちよくてニンマリせずにはいられなかった。ワトソンの結婚を機にコンビ解消を告げられたものの煮え切らないホームズがどこか未練タラタラなのも笑えちゃいますし、相棒の危機を立前にもしてあれやこれやと引っ掻き回した挙句その相棒にブチ切れられる列車内のいがみ合いももはやコントの域ではないでしょうか

そいえば最後の『THE END?』はやはり次もアリの意思表示で良いんでしょうかねぇ?あんな大瀑布へダイブしたにも関わらず生還したツッコミはさて置くとして、ホームズが生き延びたくらいですからモリアーティも当然・・のような感じもしますし、モリアーティの部下だった凄腕スナイパーの行方も気になるので、またもや色々と伏線(?)めいたもの残した終わり方にも見えてしまった本作。もしかしたらモリアーティのリベンジに期待出来るかもですねっ。
けどこのシリーズってこのまま続くと自分のようなホームズをあまり知らない方にとってはこっちが『正統』にもなっちゃいそうで、本家にちょっと申し訳ない気持ちにもなってしまいますね
