ナルニア国物語 第3章:アスラン王と魔法の島

【監督】マイケル・アプテッド
【出演】ベン・バーンズ/ゲイリー・スウィート/スキャンダー・ケインズ/ウィル・ポールター/ジョージー・ヘンリー/ティルダ・スウィントン/ブルース・スペンス/テリー・ノリス/アナ・ポップルウェル/ウィリアム・モーズリー/リーアム・ニーソン/サイモン・ペッグ
【公開日】2011/2.25
【製作】アメリカ
【ストーリー】
兄ピーターと姉スーザンがアメリカ滞在中、エドマンドとルーシーは意地悪ないとこのユースチスの家に預けられていた。そんなある日、3人は船の絵の中に吸い込まれ、ナルニアの海へと導かれる。助けられた帆船でカスピアンたちと再会した彼らは、神秘の島々を巡り、光を奪われたナルニアを救うため、散り散りになった魔法の剣を探す旅へと漕ぎ出した。脅威の源は心の奥底に抱える恐怖や不安を現実にする邪悪な霧だった。その魔力が訪れた島々で数々の危機を生み出し、更には欲に駆られたユースチスがドラゴンに姿を変えられてしまう。魔力により現れた白い魔女から逃れながら、彼らは使命を果たし、東の果てにいると言うアスランと再会できるのか・・・。
【コメント】
壮大なファンタジーシリーズは過去にも大作がたくさんあったせいか、それこそ第1章の時は色眼鏡込みであんまりトキめくものを感じなかったのですが、前作の第2章で成長したペベンシー4兄妹たちを始めとした魅力的なキャラなどが増えた事で右肩上がりの面白さ
となっているこのナルニア国物語は、個人的に今回の第3章で更なる右肩上がりに拍車を掛けたように思えますねぇ。シリーズ初の3Dという事もあって元々凄かった映像美が一段と向上したのも理由の1つですけど、本作は自分のツボに嵌った要素も多々見受けられたので、それもまた高評価の理由となりました♪
前作では4兄妹がカスピアン王子と共にテルマール人の脅威からナルニア救うといった内容でしたが、『アスラン王と魔法の島』はナルニアの大海原を舞台にし、人々を恐怖に晒しているという不気味な『霧』を相手に、様々な冒険を繰り広げる事になります。
自分が好感を持った理由としては圧倒的なビジュアル面も然る事ながら、前2作のナルニアワールドとは妙に異なる雰囲気が本作にあったって所でしょうか?1~2章では4兄妹が主人公でクライマックスが恒例(?)の合戦シーン、そして締めはアスラン
と言った感じで、まあざっくばらんに見ちゃうと少々同じような設定が見え隠れしてた気がしないでもないんですけど、今回ナルニアに呼び出されたのはエドマンドとルーシーの次男次女、そして兄妹らのいとこで新キャラクターのユースチスが加わった部分が今までに無かったフレッシュさを与えていたように思います。
『霧』を払うため7卿と呼ばれる貴族たちの持つ剣を求める大航海の旅も結構冒険色が濃くなっており、行く先々で訪れる5つの島も魔法の国ならではな一風変わった特色を持っているので、次の島が出てくるたび自分はなんかワクワクした高揚感も味わえた気がする。それに『ならでは』と言えばナルニアの不思議キャラクターたちも相変わらず個性豊かで魅力的。1章はタムナスさんで2章はネズミのリーピチープが好きだったから3章は何かな~?と楽しみにしてたら、終盤に別な意味で魅力的な巨大ウミヘビ
の登場に自分は興奮してしまった。禍々しい姿はクリーチャーファンにも喜ばれそうなデザインで、『タイタンの戦い』に出演させても遜色無さそうな気がしますねぇ
クライマックスは船上でこのウミヘビと凄い取っ組み合いをするので、ここもまた前2作とは違った面持ちだったと思います。
ただ個々のキャラクターのドラマ性に関しては、エドマンドとルーシーも成長し、カスピアンも王子から王へと成長したことで悩みや葛藤と言った自分自身の闇と向き合う大人の雰囲気を滲ませているのが見受けられましたけど、観た感じとしては3人のダークサイドがそれほど深刻なものと思えなかったのはやはり児童文学ゆえなのでしょうか?
自分が良かったと思ったのは本作で初登場のユースチスで、意地が悪く、ナルニアに来てもナルニアを全否定してヒステリック気味になったりと言動そのものが面白い子だった。挙句の果てに欲が高ってドラゴンの呪いをかけられたりと、エドマンド達と比べればひどくしょうもない
キャラクターに見えちゃうのですが、後半ではリーピチープ
と育む友情やドラゴンの能力で仲間を救ったりと、彼が友情や絆の大切さを学んで成長していく過程が一番見応えあったかなと思いますね。時々に日記を書いてどこか『語り部』のような役割も担っていたので、ユースチスはある意味エドマンドやカスピアンよりも、第3章を彩る存在だったのかもしれませんね。
話題や流行りに肖ってはいるものの、3D
の表現などもドラゴンユースチスの飛翔シーンやウミヘビとのアクションシーンなどで効果的に発揮し、幻想的なナルニアの世界観を上手く引き出していたように思いますので、あれ位の迫力ならば追加料金にも見合うというものっ。最後もエドマンドとルーシーがナルニアからの巣立ちを迎えて皆と抱き合うシーンでは、ピーター達以上に目頭が熱くなってしまいましたねぇ
とまあかくしてペベンシー4兄妹が織り成したナルニアの物語は幕を閉じてしまいましたが、ユースチスに向けたアスランの最後の一言が新たなる主人公と物語を匂わせる粋なラストように思えなくもないので、4章が作れるのなら楽しみにしたいものです♪
評価:◎
壮大なファンタジーシリーズは過去にも大作がたくさんあったせいか、それこそ第1章の時は色眼鏡込みであんまりトキめくものを感じなかったのですが、前作の第2章で成長したペベンシー4兄妹たちを始めとした魅力的なキャラなどが増えた事で右肩上がりの面白さ

前作では4兄妹がカスピアン王子と共にテルマール人の脅威からナルニア救うといった内容でしたが、『アスラン王と魔法の島』はナルニアの大海原を舞台にし、人々を恐怖に晒しているという不気味な『霧』を相手に、様々な冒険を繰り広げる事になります。
自分が好感を持った理由としては圧倒的なビジュアル面も然る事ながら、前2作のナルニアワールドとは妙に異なる雰囲気が本作にあったって所でしょうか?1~2章では4兄妹が主人公でクライマックスが恒例(?)の合戦シーン、そして締めはアスラン

『霧』を払うため7卿と呼ばれる貴族たちの持つ剣を求める大航海の旅も結構冒険色が濃くなっており、行く先々で訪れる5つの島も魔法の国ならではな一風変わった特色を持っているので、次の島が出てくるたび自分はなんかワクワクした高揚感も味わえた気がする。それに『ならでは』と言えばナルニアの不思議キャラクターたちも相変わらず個性豊かで魅力的。1章はタムナスさんで2章はネズミのリーピチープが好きだったから3章は何かな~?と楽しみにしてたら、終盤に別な意味で魅力的な巨大ウミヘビ


クライマックスは船上でこのウミヘビと凄い取っ組み合いをするので、ここもまた前2作とは違った面持ちだったと思います。
ただ個々のキャラクターのドラマ性に関しては、エドマンドとルーシーも成長し、カスピアンも王子から王へと成長したことで悩みや葛藤と言った自分自身の闇と向き合う大人の雰囲気を滲ませているのが見受けられましたけど、観た感じとしては3人のダークサイドがそれほど深刻なものと思えなかったのはやはり児童文学ゆえなのでしょうか?
自分が良かったと思ったのは本作で初登場のユースチスで、意地が悪く、ナルニアに来てもナルニアを全否定してヒステリック気味になったりと言動そのものが面白い子だった。挙句の果てに欲が高ってドラゴンの呪いをかけられたりと、エドマンド達と比べればひどくしょうもない


話題や流行りに肖ってはいるものの、3D


とまあかくしてペベンシー4兄妹が織り成したナルニアの物語は幕を閉じてしまいましたが、ユースチスに向けたアスランの最後の一言が新たなる主人公と物語を匂わせる粋なラストように思えなくもないので、4章が作れるのなら楽しみにしたいものです♪
評価:◎