【監督】ゲイリー・フレダー
【出演】ロブ・ブラウン/デニス・クエイド/ダリン・デウィット・ヘンソン/オマー・ベンソン・ミラー/チャールズ・S・ダットン
【公開日】未公開
【レンタル日】2010/7.2
【製作】アメリカ

【ストーリー】
まだ人種差別の色濃い1950年代、黒人青年アーニー・デイビスはフットボールで頭角を現していく。その頃、シラキューズ大学では最高選手ジム・ブラウンのプロ転向で、コーチのシュワルツワルダーが新たな才能を探していた。アーニーはこの大学でランニングバックとして活躍。弾丸のような速さで敵をかわし、チームを勝利に導くことで人種の壁も乗り越えていった。大学フットボール最高の名誉ハイズマン賞を黒人で初受賞し、愛する女性とも出会った。しかし思わぬ悲劇が彼に襲いかかる・・・。
 
【コメント】
なんかどっかで見た事あるようなタイトルではあるのですが、ここまでを被らせる必要性があったのか?と思ったのが観終わった直後の感想でもあったり・・。
まあ確かに『実話』で『フットボール』で『人種差別』と似通ってるキーワードは多いですし、正直内容よりもタイトルの方に興味を持っただけでもあったんですが、けどそんなパクリ云々は別にどうでもいいってくらい結構感動できた作品だった。オリジナル(・・と言えばいいのだろうか?)の方は大統領でしたが、本作では人種差別の問題と戦い続けた実在の黒人フットボール選手アーニー・デイビスの生涯を描いています。

舞台となっている50年代のアメリカは戦争終結と共に自由と平等を掲げてはいたものの、黒人に対する白人の差別意識っていうのは実際まだまだ根深いものがあったようで、それは本作でも顕著に表現されていましたね。南アのアパルトヘイトの現状なども色々な作品を通して知ってはいましたが、アメリカの人種差別も同じくらい酷いものだというのを改めてうかがい知る事が出来ます
そんな偏見の世の中、幼少の頃より得意の足の速さを活かしフットボールで徐々に頭角を現していくデイビス。その才能は鬼コーチのシュワルツワルダーにも見初められ、スカウトされた大学での生活も有意義なものとなるはずだったのですが、そこでもやはり差別の壁が立ちはだかってしまう。
自分はフットボールの知識はゼロで、劇中に出て来る様々な用語やフォーメーションみたいなものも意味不明。『オーキーオーキーってなんだ?』って感じでもあったりで、試合中などはとにかく分かり辛い印象もあったのですが、こと差別表現に到っては分かり易すぎるというか、露骨なほどデイビスや他の黒人選手に対する理不尽な行為が見て取れるんですよねぇ。チームメイトからの嫌がらせもあれば他チーム選手のラフプレイや観客のブーイングも差別感情剥き出しの行為ばかりだし、それ以外にも白人の女性と付き合うのは禁止、ホテルも白人優先、アレもダメコレもダメと、なんか観てるこっちもまったくも~ってくらい嫌になる差別要素ばかり。これが当時実際に横行していた問題だと思うと、黒人の人達が憤りを持つのも無理はないです。
それでもデイビスはそんな不当な差別に屈する事はせず、自分にはフットボールしかないと言っているように、己のフェアプレーでもって立ち向かっていくそのスポーツマンシップな姿には素直に感動できたっ。この辺りは非暴力を一貫して掲げてたキング牧師なんかともちょっと被ってたかもしんない?
険悪だったチームメイトも真摯な行動でもって示していくデイビスのプレイを見て触発されていったのか、次第に一丸となってチームを勝利に導いていくという展開もままベタではあるものの、それもまたやはり感動を誘ってくれる♪観てて一番嫌いだった55番の選手も、最後にはイイ奴になっててどこかホッとしてしまいました


本作でそのデイビス役を演じていたロブ・ブラウンこそ初見だったのでちょっと分からなかったのですが、シュワルツワルダーを演じたご贔屓俳優のデニス・クエイドの鬼コーチっぷりも個人的には見応えありっ♪この人は年を重ねるたび年季が入って渋くなっていってるから好きなんですよねぇ。でも最近未公開モノに多く出てるような感じがするのは気のせいでしょか?
実在のシュワルツワルダーコーチはその後母校で長年フットボール監督を務めた後、93年に他界。そしてアーニー・デイビスは大学フットボールの最高賞と呼ばれるハイズマン賞を黒人として初受賞した後、突如発覚した白血病によって23歳の若さでこの世を去ったのだそうです・・
差別意識が強かったこの時代、キング牧師とは別にスポーツによって黒人社会を明るく照らしていた彼の存在、そしてその足跡を知る事が出来ただけでも観た価値はあった作品だと思いますね。

評価:◎
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No title

とても良い作品なのに便乗したタイトルはひどいですよね。
アーニー・デイビスという選手は全く知らなかったのですが、
こうして知ることが出来て良かったです。
たくさんの人に観て欲しいですよね。

変な邦題とは裏腹に・・

>yukarinさんこんばんわ♪

邦題って時々変なのがありますけど、これがそのイイ例なのかもしれませんね^^;
けど原題にしたらしたで、内容がインビクタスにも似てるから二番煎じとまた文句を言ってしまう可能性もあるわけで、もしかしたらこのタイトルを考えた人も借りる人の心理を色々見越してこんなタイトルにしたのかもしれませんね?まあ感動できたので結果オーライというやつでもあるのですが・・(汗

アーニー・デイビスの存在とその激動の生涯は自分も本作で初めて知りましたけど、ホント素晴らしい精神性を持った人だと思います。どこまで脚色されてるかは分かりませんが、不当な差別に屈しない心とフットボールにかけていた情熱は本物だと思いたいですね♪

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