プレデターズ

【監督】ニムロッド・アーントル
【出演】エイドリアン・ブロディ/アリシー・ブラガ/トファー・グレイス/ルイ・オザワ/ウォルトン・ゴギンズ/オレッグ・タクタロフ/マハーシャラルハズバズ・アリ/ダニー・トレホ/ローレンス・フィッシュバーン
【公開日】2010/7.10
【製作】アメリカ
【ストーリー】
傭兵、囚人、暗殺団の一員など、様々な戦術を備えた一流の殺し屋たちが、ある地球外生命体によって理由も分からぬまま惑星に集められる。彼らはまさに全員が“最強の人類”といえる戦闘のエリートであり、冷血な殺人鬼であった。そんな集団をしぶしぶ率いることになったロイスは、実は全員が地球外生命体に選ばれた獲物であることに気付く。異常なまでの戦闘能力と進化した武器を装備した無数のプレデターたちが彼らに襲いかかってくる。最後に生き残るのは、果たしてプレデターか人類か・・・。
実は公式サイトを拝見するまでこの作品がAVPのようなスピンオフではなく、プレデターシリーズの本筋に乗っ取った正統作品だという事を全く知らなかった自分・・。事前に調べていなかった自分が悪いものの、それが鑑賞する数日前くらいに知ったりもしたのでちょっとした青天の霹靂ってやつでした

でもAVP2のラストが未だ気になってるだけにまたスピンオフでも良かったとこもあるのですが、このプレデターズはシュワ主演第1作目の逆バージョン

AVPと違ってエイリアンがいないもんですから異形者同士の派手なぶつかり合いこそ無いものの、熱源装置からの視点や、ステルスを纏ってうっそうとしたジャングル内で不気味に傍観するといったプレデター特有の見えない脅威は相変わらずといった所でしょうか。前半アクション控え目な分、そういった恐怖演出で適度な緊張感を与えてくれますね。
場所も過去2作では南米ジャングル、そして大都会のロサンゼルスと転々と変えていましたけど、今回は惑星間を飛び越えてなんとプレデターの星が殺戮の舞台。持ち前の狩猟本能と高性能な兵器郡でどんな不慣れな環境でもたちどころに優位に立ってしまうモンスターなのに、地元ならではの好条件も付加されるとなると、もう最初から登場人物全員に死亡フラグが立ってるようでとても理不尽に思えてなりません

プレデターの方も1人ではなく一気に4人に増量し(内1人はなんか放置プレイ?)、しかも今回はボスクラスとも言えるスーパープレデターなるものも登場。犬のようなクリーチャーで追い立てたり、罠を張ってジワジワ追い詰めたりと、複数になった事で前2作には無かった集団戦を展開する場面は正にハンターとしての真骨頂を垣間見る事も出来ますねぇ。・・ただここで一個人的な不満を言わせてもらうと、そのスーパープレデターなるものが自分は最初どのプレデターの事を言ってるのか全然わかんなかったんですよねぇ~?

見間違いじゃなければ登場するプレデターのマスクがそれぞれ異なってた気がするから登場時にもイマイチ判別し辛かったし、それこそスーパーに気付いたのはプレデター同士の対決の際にマスクを取って素顔を晒した時だったからかーなーり遅め(?)。公式サイトを見た限りだと、スーパーは他のプレデターと違って身体が引き締まってるとの事ですが、自分から見たらプレデターは全員そんな感じに見えるからそれこそシュワみたいに露骨な程ムキムキ


送り込まれた人間側にしても長い事生き延びた割にはあっさり木っ端微塵になった人や、およそサバイバル戦に向いてないであろう死刑囚とかを見ると、『最強の人類』と呼ぶには少々大袈裟過ぎる

プレデターと同じ殺しのプロを多種多様に選抜したのなら、個人的には軍や傭兵なんかに凝り固まらず、ハンゾーさんのような893やサイコなお医者さんまでいたんですから、人間凶器のようなチャイニーズファイターとか裏社会の殺し屋とかもっと特殊且つグローバルに富んでても良かったと思いますねw
・・とまあなんか『こんなだったらいいな~』みたいな自分の想像や要求の方が本編の内容よりも肥大しすぎたせいか、不満ばかりをつらつら述べた感じにもなってしまったプレデターズ。それでも全部が全部悪いわけではなく、イイ♪


キャスティングもシュワちゃんのようにプレデターとタメはれるようなガタイのいい人はいないけど、主演のエイドリアン・ブロディはロイスのような傭兵役とかを演じるタイプにはあんまり見えなかったから、そのギャップみたいなのも良かったかもしれない。
だけど逆に残念だったのはトレホさんとフィッシュバーンのお二方。役柄上しょうがないにしても、もうちょっと見せ場を用意して欲しかったですねぇ

評価:○