火天の城

【監督】田中光敏
【出演】西田敏行/福田沙紀/椎名桔平/西岡徳馬/渡辺いっけい/寺島進/山本太郎/石田卓也/河本準一/大竹しのぶ/他
【公開日】2009/9.12
【製作】日本

【ストーリー】
時に1575年、長篠の戦で甲斐の武田勢を破った織田信長は、その天下一事業を象徴するかのごとき巨城を琵琶湖を臨む安土の地に建築する事を決意した。設計及び現場の総棟梁として信長が見込んだ男こそ、今川義元との戦以来、十数年に渡って才気を評価してきた熱田の宮大工・岡部又右衛門であった。信長から直々の指名を受け、後に行われた指図(図面)争いにおいても金閣寺を健立した京の池上家、奈良の大仏殿建造を担った中井一門に勝ち抜いた又右衛門は、妻・田鶴や娘・凛、門下の大工たちの支えを得ながら徐々に築城を進めて行く。しかし、空前絶後の巨大建築の完成には、多くの困難が待ち受けていた・・・
【コメント】
『モノ作り』に関して言えば日本の職人さんも世界に通用する高い能力を持っていますけども、本作を観るとそんな人達の技術力なども、やはり大昔から脈々と受け継がれてきたものなんじゃないかというのを感じてしまいます。こんなスケールのデカイことを500年も前に行ってたんだな~なんて思うと、一応同じモノ作りをしてる自分としてもかなり驚かされてしまい、改めて匠な職人達が作り上げる『メイドインジャパン』の素晴らしさを知った気がしますねぇ。

しかし安土城や大阪城など有名なお城の名前はそれなりに知ってはいましたが、それらの城がどういった経緯で作られたかという突っ込んだ部分までは殆ど知らなかったりする自分・・
だからそんな築城の舞台裏を描く部分などに結構興味もありましたし、日本の技術者などを紹介するプロジェクトⅩや未来想像堂の『未来を切り拓いた人達』の番組なども凄い好きなので、その戦国版のような内容の本作も個人的にはとても期待していましたし、案の定ツボった所がたくさんあって楽しく観れた♪『安土の山をまるごと城にする』という織田信長のムチャ振りに近い発言から端を発したビッグプロジェクトを、宮大工・岡部又右衛門の視点から描いた物語はドラマチックな要素も数多くあり、棟梁同士の城の設計図争いにはじまり、敵国・武田軍の領内での材木確保、仲間の悲劇など、この手の内容に欠かせない幾多の困難が又右衛門たちに度々押し寄せてくるので、その困難をいかにして切り抜けていくのかという部分も見応えがありましたね。
それに今と違って舞台が戦乱の世だから大工も度々戦場に駆り出され、更にあの織田信長の厳命でもあるため城が期間内に出来なければ打ち首必至という常に死と隣り合わせのような作業を観てると、なんだか又右衛門たちがとても理不尽のように思えてしまう所もあるのですが、だけどそんな厳しい状況下でも天下一の城には天下一の材木をと単独で武田領に材木を求めに行くような徹底さや、いやいやここは譲れません!と信長の言葉にも異論反論を唱える又右衛門の姿勢は、例え絶望的でも妥協を許さない職人魂のようなものもひしひしと感じてしまい、感動も与えてくれる。・・・まあその感動を呼び込むため多少ご都合主義な部分も見え隠れしていますけど、そういうベタッぽい所は嫌いではないので自分は素直に涙腺脆くなっちゃいましたね
親柱をみんなで支えるラストシーンは、血は出なかったものの自分も思わず手に力が入ってしまいました。


歴史的史実や原作小説との相違はおそらく本作もご多分に漏れずだとは思いますが、それでも自分が知らなかった安土城築城の裏側を知れた事や、原作未読な分新鮮な気持ちで鑑賞できたという事も含めれば、この『火天の城』は個人的にとても面白かったですね♪
・・ただ西田敏行ら主要キャストの演技等はとても良かったのですが、一部の人物の設定がなんか雑に見えた人もいたので、そこがちょっと鼻に付いた。市造という若い大工が戦場から自力生還して来たのが凄い唐突でしたし、熊蔵が想いを寄せていたうねという女性もどこかの敵国の忍だったのか、これまた唐突に信長の暗殺に行動を起こすので、そこら辺は妙に説明不足な気がします。内容が良かっただけになんか勿体無い気がしますね・・

『火天の城』公式サイト

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   □作品オフィシャルサイト 「火天の城」□監督 田中光敏 □原作 山本兼一 □脚本 横田与志 □キャスト 西田敏行、大竹しのぶ、椎名桔平、寺島 進、山本太郎、石田卓也、上田耕一、夏八木 勲、緒形直人、西岡徳馬、渡辺いっけい、田口浩正、石橋蓮司、?...
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こんばんは

個人的にはイマイチ・・・。
なんだか大河ドラマの総集編を観てる様で(笑
指図争いあたりまでは面白かったんですが。

むしろ大河ドラマ?

>ノラネコさんこんばんわ♪

ありゃ・・ノラネコさんはイマイチでしたか(^~^;)
でも大河ドラマ総集編というのは言い得て妙ですね。3年掛けた安土城の築城過程を2時間まるっと描いた内容ではありませんでしたので、ざっくばらんな雰囲気に思えるのも無理はないかもしれませんね。

映画よりもホント大河ドラマ向けかも?1年掛けてじっくり見せる分、急ぎ足な展開にならなそうですしね~。

約2名…。

福田沙紀ちゃんて
かわいいんだけど
演技イマイチで…。
周りがすごいからかな~。
どうも気になっちゃいました。

あと、河本秀吉は
ないわ~。(笑)

次から次へと厄介な問題がふりかかるわりには
展開が早くて唐突な部分はあるものの
役者さんの魅力でもってグイグイ引っ張っていく。
原作未見でもそう感じるなら本読まずに見て正解だったかも知れませんが充分楽しめました。

こんにちは♪

これね、原作がとっても良かったんですよ。
もちろん二時間で収まるようなものではないので、映画ではかなりの部分が端折ってあったのが残念です~。
邦画で年配役者といえば西田さんしかいないのかぃ!と思って見てたんですけど、やっぱり彼で正解だと思いました(笑)
個人的には椎名さんの信長も良かったな~。

そうですね!

観ていてふと感じたのですが、
これこそがモノ作りですよね。
一切の妥協を許さず、絶え間ない努力と
積み重ねのみによって建築する。
耐震偽造だとか、欠陥住宅とか、
なんかこうゆう職人の気質を奪ってしまった
世界の流れと言うのがなんとも切なくなりましたね。

やはり原作超えられず・・

>Agehaさんこんばんわ♪

西田敏行と大竹しのぶという大ベテランの間に挟まれているせいか、どこかかすんで見えちゃう福田沙紀の存在・・。確かに周りが凄いせいか、突出した存在にはなれませんでしたね~(汗)河本秀吉も無理がある感じがしましたし、大河ドラマの『天地人』を見てるせいか笹野高史が秀吉に見えちゃいましたよ(笑

>ミチさんこんばんわ♪

原作が秀逸でも映画が駄目っていうのは何時になっても変わりませんよね・・。そういう意味では既読者は他の誰よりも落胆の色が大きいと思いますし、自分も『それ』がちょっと怖いので小説にはなるべく手を付けないようにしてたりします(汗
自分は未読ゆえに映画の方も良いと思っちゃいましたが、でも逆にこれで原作の方を読んじゃったらどうなるんでしょうね?(^^;)

>miyuさんこんばんわ♪

大工さんの仕事内容は正直自分もよくわからないのですが、少なくとも今の時代よりは大昔、それこそ又右衛門がいた時代は火の周りや材木選び、そしておそらく度重なる地震にも耐え得る強固で信頼の置ける建築を目指していたのが、映画を観て感じられましたね。
まあ昔は今みたいに建築に対しても色々な制約などが無かった時代だからかもしれませんが、それでもこういう妥協を許さないプロの職人魂と信念は長々と受け継いで欲しかったですよね~・・。

こんにちは

メビウスさん、こんにちは!

ラストはやはり力が入っちゃいましたよね。
あれだけのプロジェクトとなると、一人の力ではできないので、やはり人をまとめるということが必要になるなということが改めて感じました。
これは今も昔も変わらないですねー。

勉強

>はらやんさんこんにちは♪

モノ作りを1人でやるにしても、後で必ず限界と言うか誰かの手を借りなければ行けない時って絶対来ますよね。ましてや安土城のようなとてつもない城を建築するとなると技術だけじゃなく人との信頼関係や絆も深く関ってくると思うだけに、又右衛門の仕事にかける情熱や精神性は、どこか勉強になる部分もありましたね。

でも自分も今の職場に長く勤めるならいつか又右衛門のように人を使う立場になるとも思いますが、現状ではちょっと難しいかもしれませんね~(^^;)

こんにちは♪

国を挙げての一大プロジェクトに挑む職人たちの心意気には感動
するものがありましたね。
個人的にはオープニング映像の0コンマ何ミリ単位で鉋をかける技
術の高さにはマジで鳥肌が立ってしまいました。

大工をはじめ、穴太衆や金山堀はたびたび戦場に借り出される存
在でありましたよ。
周囲の取り壊しやら、砦つくり、穴攻に水道断ちとその役割はいろ
いろですけど♪ (゚▽゚)v

温かかった!

この作品は、《人・物・事》がひとつになればパワーになること。
「信長のいち早く西洋を取り入れ、人々が笑顔で暮らせる社会をめざした思い」
「岡部一門の物づくりに命を賭ける職人の男気」
「協力した仲間の人の絆」
「家族の幸せを一番に考え、いつも笑顔でまわりの人を支えた女性たち・家庭を支える妻の強さ」
場面場面に、思いがあり古き日本の家庭や社会の良き時代をつくづく
思い返しました。
 今の時代、利害にまず頭によぎってしまう社会にとてもイイ作品でした。

戦場での役割

>風情♪さんこんばんわ♪

職人たちの仕事に対する心意気や熱意もそうですが、現代とはまるで違う大工の作業方法なども忠実(?)に再現していたような感じがして『昔はこうやって建物を作ってたんだな~』と感心しながら見入ってた部分もありましたね~。
それに戦場に大工も駆り出されると言う事を自分も本作で初めて知りましたし、今思えば大河ドラマとかでもよく見る本陣などのこしらえも大工が手掛けてるとか思うと、彼らもまた戦場での影の功労者なのかもしれませんね。色々と戦国時代に対する知識が深まった気もします。

>まあchaさんこんばんわ♪

又右衛門の時代と違い、今はモノ作りだけじゃなく色んな所で損得勘定などが働いてるので、古くからある日本技術の崇高さや職人たちの仕事に対する気高い精神みたいなものが薄れちゃってる気もするのがなんか寂しいですよね・・。作品自体も地味ではありましたけど、大工職人の仕事を通して人との絆や信頼を大切にするというテーマは自分も感動できるものがありました。
・・でもこれであと主要キャスト以外の出演者の設定が雑じゃなかったら、自分も最高評価の☆を出していたと思うんですけどね~?だから非常に勿体部分も感じちゃいました。

こんばんは

まさに戦国版『プロジェクトX』でしたね。空前絶後の巨大建築にかける男たちの戦いは見応えがありました。
しかし、いろんなところでリアリティに欠ける部分があったことと、わざとらしく泣かせるシーンが多くあったのが気になりました。市造が帰ってくるシーンは、死んだ時の説明がなかったので「まさかな」と思っていたんですが、まさか本当に帰ってくるとは。何年のどこで何をしてたんでしょう?

何故帰還・・?

>えめきんさんこんにちは♪

安土城を建築する過程で数々の困難が又右衛門の前に立ちはだかり、それを彼がどう乗り越えていくのかと言う所は自分の見応えがありましたね。・・だけどせっかくの良い内容も一部のキャラクターの突拍子も無い行動のおかげでかなりお粗末な出来になっちゃってるのが惜しいですよねぇ~。うねも唐突な襲撃でしたし、市造なんて帰ってこなくて良かったです・・(苦笑

秀吉

天地人の笹野さんの秀吉は、最初のころは年齢の割りにムチャして猿を演じてたけど、太閤になったあたりの秀吉ブリは見事でしたね。
それに比べると、今回の河本の秀吉は、無茶な配役でした。
なかなか味のある俳優さんも配してるのに、ちょっと残念なキャスティングでした。

時代劇が似合う人

>ひらりんさんこんばんわ♪

確かに天地人での最初の秀吉は笹野さんの年齢も重なってか、なんか無理に演じてる雰囲気はありましたよねぇ。その分関白になってからの演技はハマッていたと思いますね。笹野さんはやっぱり時代劇での役が凄く似合ってる感じがしますw
本作も河本じゃなく、別な人が演じてれば許容範囲内だったかもしれませんね。芸人さんが演じると、自分はやっぱりバラエティの時の顔がちらついてしまうので感情移入とか難しくなっちゃうんですよねぇ~(汗

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