ミスト(評価:☆)

【監督】フランク・ダラボン
【出演】トーマス・ジェーン/マーシャ・ゲイ・ハーデン/ローリー・ホールデン/アンドレ・ブラウアー/トビー・ジョーンズ/ネイサン・ギャンブル
【公開日】2008/5.10
【製作】アメリカ
【ストーリー】
のどかな田舎町を襲った嵐が過ぎ去った後、不審な深い霧がゆっくりと街中を包んでいった。霧に飲み込まれていく街を見つめながら、身動きが取れずにスーパーマーケットに取り残された人々。デヴィッド・ドレイトンと幼い息子のビリーもその中にいた。そして時が経つと共に、霧の中に不気味な何かがいる事が分かり始めた・・・
某漫画のセリフを引用すると、あまりにも悲劇的なラストに絶望した!!

・・・・・けど、自分が今まで観たキング作品の中では一番凄い映画だったかもしれない。一寸先も見えない霧の中は、暗闇以上の恐怖がありました・・。
嵐が過ぎ去った後、突如町全体を覆い尽くす程の異常な深い霧・・・。何だかそれだけでも人間にとっては不安や戸惑いを与えますが、その中に人間を襲うモンスターがうごめいてるとなるとかなり恐怖心を掻き立てられますね。霧のせいもあって、『クローバーフィールド』の巨大怪物の様に全体像がはっきりしていないモンスターもいたので、そんなあやふやさな感じも相乗して終始緊張感にも溢れていたような気がする。
モンスターもウジュルジュル~な触手だったり、巨大昆虫に巨大怪鳥、クモがワサワサウヒー!!で、カマキリ型の巨大マンモス風だったりと多岐に富んでいて、その造形もクリーチャーファンを虜にしそうな気味の悪さなんですけど、それらのモンスターが異次元からの来訪者(?)と言う設定にはいささか突飛な気もしてちょっと腑に落ちなかった

自分は少し現実的に生物兵器の事故の類かなにかだと思っていたんですよねぇ・・。異次元に窓を開けて観察するという軍の計画も、全容がイマイチ把握出来なかったので、自分の頭にもミストのようなモヤモヤがうまれました(^▽^;)
でもそんな異形のモンスター以上に恐ろしい一面を見せたのは、他でもない人間そのもの。
どこまで広がっているのか分からない霧と得体の知れないモンスターの2つの恐怖。そしてスーパーマーケット内に閉じ込められた人間同士のいざこざや確執等が入り混じり、人をどんどんと疑心暗鬼にさせてしまう。
中には間近の死の恐怖に怯えるあまり信仰にすがり、それを扇動するカーモディという女性と共に魔女狩りのような行動を取ったりする姿にも身震いをしてしまい、本作はそういった恐怖に晒された時の人間の本性のような部分もまざまざと映していましたねぇ(--;)
実際自分もこういう極限状態の場所にいて平静さを保っていられるか?と思うと、なんか自信が無くなってきました・・・・

救いがないと言われていた衝撃のラストも、『あの時銃を持っていなかったら・・・』とか色々考えてしまうやり切れない結末でもあり、慟哭するデヴィッドの姿が観ていてとても悲しく痛々しかった

けどそれとは別に『ポッと出て来て、今まであんたらどこにいたんねん』とか怒りツッコミ

それに地獄絵図過ぎるシーンやグロテスクなシーンなど、演出面も異様に凝ってる気がして、個人的に本作は何度も顔が引きつってしまいました(薬局のシーンが特にオーマイガッ

『ミスト』公式サイト

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