ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(評価:☆)

【監督】摩砂雪/鶴巻和哉
【声の出演】緒方恵美/林原めぐみ/三石琴乃/山口由里子/立木文彦/清川元夢/結城比呂/長沢美樹/子安武人/石田彰/他
【公開日】2007/9.1
【製作】日本
【ストーリー】
人類の半数を死滅し、地球環境をも激変させた原因不明の大災害『セカンド・インパクト』から15年の月日が流れ、人類はようやく復興の兆しを見せつつあった。そんな中、箱根に位置する第三新東京市に謎の生命体“使徒”が襲来する。
14歳の少年・碇シンジは、特務機関NERV(ネルフ)の最高司令官で父親でもある碇ゲンドウに呼び出され、“使徒”に唯一対抗出来る人造人間エヴァンゲリオンのパイロットに突如任命される・・・
【コメント】
一般公開より遅れる事1ヶ月ちょい。待たされた甲斐がありましたっ。テレビアニメを見て好きになったイチオールド(?)ファンとして、新たな映像と設定で再起動したこの新劇場版の出来映えは予想以上に素晴らしかったです。
『序』・『破』・『急』という題の3作に、完結編と言われている『?』の4部作構成になっているエヴァンゲリオンの劇場版作品。『序』である本作はテレビアニメの1~6話まで描かれており、旧作の様々なシーンを踏襲しながらも最新のデジタル技術や特殊効果によって映像美が格段に上がってるので、何度も見たシーンなのにマンネリを感じる事無くむしろ新鮮に観れました。
それこそ導入部分のストーリー等はテレビアニメの方と全然変わっていないんですが、よくよく見ると微妙に変わってる部分があるんですよね。それはミサトの階級が一尉から二佐になってたり、初号機が部分的に蓄光してたり、シャムシェルのアバラが露骨にウネウネしてたりとストーリーにあまり関係のないホント~に細かい部分なんですけど、その細かい部分がテレビ版と異なっているからこそ、↑で言ってるように自分には新鮮に観れた理由の1つでもあり、新しいエヴァだと実感できた所でもありますね。
それに6話分のストーリーを100分にも満たない上映時間に詰め込んだ辺り、急ぎ足

テレビ版で見た所々のシーンを削り取って、その削った部分に新作カットを加えて上手く繋げているように見えたので観難いという印象は受けなかったんですけども、自分はもうテレビの方を何度も見てるし世界観もおおむね理解してるからこう言える訳で、初見の人にはセカンドインパクトやら何やらの情報が少なくて困惑する所もあるかもしれない。あと急ぎ足じゃない反面ちょっと唐突なシーンがあり、シンジが部屋でうずくまってるシーンからいきなりバキッとトウジに殴られるシーンに変わった時は正直面食らってしまいました(・□・;)
ここも初めて観た人は結構違和感覚えるんじゃないでしょうかね?
クライマックスの『ヤシマ作戦』に至ってはもうテレビの方と展開がガラリと変わっていたので、最後はかなり見応えがありました。
日本中の電力を使った大掛かりな使徒殲滅というスケールのデカさや、3DCGで表現された第3新東京市の都市機能の凄さなんかも一役買っていますが、ここではやはり第6使徒ラミエルの存在が一番際立っていて、個人的に本作での一番の見所はこのラミエルでしたね。
ラピュタのムスカが喜びそうなでっかい飛行石のような姿の他にも、攻撃を防御する姿や、エヴァを砲撃する姿だったりと多種多様に変化するその形態にも驚きましたが、コアを貫かれた時に『ギャアアアアアアーーーー!!』とまるでマンドラゴラを抜いた時の様な不気味な叫び声を発した所にもこれまた驚いてしまい、なんとも飽きを感じさせない使徒です。使徒の中では後から出て来るゼルエルが個人的に一番なんですけど、この新劇観たらでっかいブルーウォーターことラミエルが一気に急上昇。暫定的ですが一番になっちゃいました(笑
細部のディティールの緻密さやビジュアルも大きく進化し、そのクオリティの高さ

そして次回作である『破』も予告を観る限りでは新しいキャラクターに新しいエヴァと、旧作とは完全に異なったストーリーになる事が予想されるだけに、既に楽しみで仕方がないですね。
来年はジブリ最新作ではなく、またまたエヴァに期待大ですっ♪
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』公式サイト

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