王の男(評価:◎)

【監督】イ・ジュンイク
【出演】カム・ウソン/チョン・ジニョン/カン・ソンヨン/イ・ジュンギ
【公開日】2006/12.9
【製作】韓国
【ストーリー】
固い友情で結ばれたチャンセンとコンギルは、超一流の芸人を目指して都へとやって来た。やがてチャンセンの達者な芸と、コンギルの美しさが大評判となり2人はたちまち大スターになるが、都の王を皮肉ったその芸は重臣の耳にも入り、王を侮辱した罪で死刑を宣告されてしまう。
しかし、彼らの素晴らしい芸は王にも認められ、遂に最下層の身分から宮廷芸人へとのし上がる。贅を尽くした豪華な宮廷生活を堪能する2人だったが、宮廷内を取り巻く陰謀へと次第に巻き込まれる事になる・・
【コメント】
韓国ってやっぱり歴代動員数などの記録が塗り変わるのが早いですね。それだけ映画好きな方がたくさんいるって事かもしれませんが、本作が歴代動員数の記録を打ち立てたのは主演男優3人の内、イ・ジュンギの功績が一番大きいかもしれませんね・・(汗
『王の男』は、韓国のアカデミー賞と言われる大鐘賞で10部門も独占したと言う、日本で言えば『ALWAYS 3丁目の夕日』の如くお隣で絶賛されていた作品。しかもジャンルが実話モノなので、結構自分好みな作品だったのですけど・・・でもちょっとお堅い印象を受けましたね。時代劇だからかな?
2人の芸人が主人公なので少しは笑わせてくれる要素があると思ったのですが、芸風に下ネタが多くて失笑してしまう部分もある(--;)
それに主人公のチャンセンとコンギルの友情以上同性愛未満の微妙な関係にももう少しメリハリがあっても良かった感じがしました。コンギルの容姿がアレなので、『ブロークバックマウンテン』のようにお互いを激しく求めるシーンも想像に難くなかった自分・・(汗
でもこの作品は2人が宮廷芸人になってからの陰謀渦巻く後半部分が中々面白い♪
身分の低い芸人が宮廷に住む事で重臣達から反感を受け、女性も羨むコンギルの美貌は暴君ヨンサングンの妾ノクスの嫉妬の対象となり、度々命の危険に晒される事になる。
最終的にはそのノクスの策略で暴君の怒りを買い、コンギルの代わりにチャンセンが身代わりとなって死刑になるのですが、そんな絶体絶命の中でも見せる彼の不屈の芸人魂には涙を誘われました。
また見所としてはやはり主演男優3人の演技がハマッていて素晴らしい。チャンセン役のカム・ウソンは、綱渡り芸や踊りを相当練習した感じが観て取れるし、チョン・ジニョンも自身の忌まわしい過去が原因となり狂気の道に走る暴君ヨンサングンを熱演している。
そしてコンギル役のイ・ジュンギ。彼を観るだけでもこの映画はお得な気持ちになってしまいます。桜塚やっくんも裸足で逃げ出しそうなその美しさは正に必見♪正直自分もこの映画のチラシを見て、イ・ジュンギに惹かれて観に行ったと言うのも否定は出来ないので、『男も魅了する』と言うのも妙に納得です。
でもこの映画、自分の地元では単館上映なのが惜しいですね。やはりちょうどあの大作と公開日が重なったので、韓国の大作がひっそりと隅に追いやられているのがなんかもの悲しい・・・
観終ってみると結構な良作でしたよ?(^▽^;)
『王の男』公式サイト
