機動戦士ZガンダムⅢ 星の鼓動は愛(評価:☆)

【監督】富野由悠季
【声の出演】飛田展男/池田秀一/榊原良子/島田敏/他
【公開日】2006/3.4
【製作】日本
【ストーリー】
宇宙世紀0087年、地球圏の戦乱は混迷を極めていた。連邦軍のエリート組織『ティターンズ』と反地球連邦組織『エゥーゴ』の内戦の最中、エゥーゴを指揮する立場となったクワトロ、ティターンズを我が物にしようと目論む“木星帰りの男”シロッコ、そして『ザビ家』復興を掲げるジオン軍残党“アクシズ”の指導者ハマーン・カーン。三つの勢力の地球圏の覇権を賭けた政略と軍略が絡み合い、戦局は巨大レーザー砲へと改造されたスペースコロニー『グリプス2』を巡る最終局面へと突き進んでいた・・・
【コメント】
これぞ3度目の正直というべきでしょうか。
前作『恋人たち』ではちゃめちゃな編集内容だっただけに、観る直前まで一抹の不安があったのですが、この『星の鼓動は愛』の出来映えにはイチガンダムファンとしても納得の出来。正に新訳ゼータ3部作の最後を飾るに相応しい内容だったのではと思いますね。
物語も遂に終盤戦であるエゥーゴとティターンズ、そして前作のラストに出て来たハマーン・カーン率いるアクシズとの3つ巴の戦いとなり、より戦いが苛烈極まっていきます。
それ故に劇中のシーンはもうモビルスーツ戦が大半を占めており、毎度御馴染みの新旧織り交ぜたアニメーションで魅せてくれますが、気のせいかはたまたラストだから製作陣も気合が入ったのか、何だか前作以上に大幅な新作カットが盛り込まれており、これはファンにはかなり嬉しい所っ♪
相変わらず急ぎ足風なストーリーは変わっていないように見えますけど、でも今回は観ていてあまり気にならなかったんですよね。テレビ版を未見な方にはやっぱり唐突な端折り方が気になるとは思いますけど、今回の編集は上手くいってる方だと思います。
最後の決戦場でもあるコロニーレーザー『グリプス2』では、パラスアテネ、バウンドドッグ、ハイザックにハンブラビ、ネモにバイアランと数々のモビルスーツが衝撃のラストに向かい、息詰まる攻防戦を見せてくれます。
因縁深いシャアの百式とハマーンのキュべレイとの戦いも見所ですが、最大の見せ場であるカミーユのゼータガンダムと、シロッコのジ・Oのラストバトルはその大部分が新作カットなので、スピーディ且つ滑らかな戦闘シーンは迫力満点。
ガンダムシリーズのお約束である『互いの主義主張を言い合いながらのMS戦』もとても熱く展開します。
そして『誰も知らない結末』を殺し文句にしていただけはあり、ああ言うラストも個人的には悪く無かったです♪予想を付けていた人もいると思うので、当たっていたか外れていたかはご自身の目でご確認を♪ですね。ちなみに自分は半分当たってました(^▽^;)
『終わり良ければ全て良し』と、言うと聞こえが悪いですが、少なくとも『星を継ぐ者』、『恋人たち』よりもかなり素晴らしい内容だった完結編『星の鼓動は愛』。
ガンダム好きな方は観て損無しかと思いますよっ♪
『機動戦士ZガンダムⅢ 星の鼓動は愛』公式サイト
