スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム

【監督】ジョン・ワッツ
【出演】トム・ホランド/ゼンデイヤ/ベネディクト・カンバーバッチ/ジェイコブ・バタロン/アルフレッド・モリーナ/ジョン・ファブロー/ジェイミー・フォックス/ウィレム・デフォー/ベネディクト・ウォン/マリサ・トメイ/トニー・レボロリ/J・K・シモンズ
【公開日】2022年1月7日
【製作】アメリカ
【ストーリー】
ピーターがスパイダーマンだという記憶を消す為に、危険な呪文を唱えたドクター・ストレンジ。その結果、このユニバースにドック・オク、グリーン・ゴブリン、エレクトロ、サンドマン、リザードといった強敵たちを呼び寄せてしまう。彼らがこのユニバースに同時に存在するだけでも既に危険な状況となり、ストレンジはピーター、MJ、ネッドに協力を求め、彼らを各々のユニバースに戻そうと試みるが、次々にスパイダーマンに襲い掛かるヴィラン達。その脅威はMJやネッド、更にはメイ叔母さんにまで。最大の危機に晒されたピーター。このユニバースを守り、愛する人達を守るために彼に突き付けられた選択とは・・・。
日本では公開日が少し遅れてしまっていたので、鑑賞できない国内のファンの方々のイライラみたいなのがSNS上でも随分と見て取れたのですが(汗)、でも個人的に本作は昨年中に鑑賞しなくてある意味正解だったかもしれない。年末に向けて仕事も慌ただしかったので最中に観ていたらきっとその仕事も手に付かなくなるくらいに頭の中はスパイダーマンで一杯だったでしょうから、それくらい余韻も強くとても素晴らしい内容だった♪2022年の開幕鑑賞で早くも今年のベスト作品の一つが確定し、そしてまだ一度の鑑賞ではありますが自分の中では『エンドゲーム』に匹敵するほどのMCU作品にもなった気がしますね。
いよいよ本作からマルチバースも本格的に絡んでくるようになり、MCUの世界観も多次元を跨いで更に壮大な方向に進んでいく物語になっているのがやはり本作の見所の一つ。マルチバースはアニメ作品の『スパイダーバース』の方でもその面白さをいち早く体験してはいましたけども、いざ実写となるとこの辺りの見せ方は一体どうなるのだろう?という一抹の懸念もまあ・・・なんのそのなわけで、歴代スパイダーマンのヴィラン達が一堂に会する戦いはやはり大迫力でしたし、それでいてそのヴィラン達を『悪』だから倒すという手段ではなく逆に『救う』という方向に活路を見出す辺りにも自分は見応えを感じてしまいました。
そんなヴィランの大所帯にも興奮したりしましたけど、それとは別に本作の随所に散りばめられたサプライズの数々も更に輪を掛けての大興奮もので、心躍るという言葉も大袈裟ではなかったかもしれない。『大いなる力には大いなる責任が伴う』というスパイダーマン屈指の名言やグリーンゴブリンの凶行に端を発して怒りの衝動に駆られていくピーターの描写なんかはサム・ライミ版『スパイダーマン』がどこかよぎってしまいましたし、MJの転落シーンに等に至ってもやはりアメイジング版のあのシーンを思い出さずにはいられなかった。救出した彼も明らかにその思いが表情に出ていたので自分も目頭がとても熱くなり一緒にもらい泣きをしてしまった程。
あと他にもボランティア施設の『FEAST』や、メイおばさんがピーターの腕の中で息を引き取るシーンなんかもPS4のゲーム版で人気を博した『MARVEL'S SPIDERMAN』の一幕を彷彿としてるようでもあったので、なんだかそういった歴代のスパイダーマン作品に対しても本作はまるで敬意と感謝を示しているような描写が沢山盛り込まれていて、自分もイチスパイダーマンファンとして凄く食指に引っかかって太鼓判モノだった次第♪・・・まあ昨今のマーベル作品同様内容自体は結構一見さんお断り的なものにはなってはいたのはどうしても否めないものの、それでも動画配信などがもう身近にもなっている今日ですし、公開前の予習復習もある程度は容易になっているでしょうから、自分ももう一度過去作を何作か鑑賞してまた何回かリピートしたいものですねぇ^^
多数のイースターエッグもあると聞き及んではいますし、ユーモアとシリアス、そして懐かしさも絶妙なバランスで行ったり来たりするこの傑作は、何度見ても自分も飽きない気がします。