ロード・オブ・ウォー(評価:◎)

ロード・オブ・ウォー

【監督】アンドリュー・ニコル
【出演】ニコラス・ケイジ/イーサン・ホーク/ジャレッド・レト/ブリジット・モイナハン
【公開日】2005/12.17
【製作】アメリカ

【ストーリー】
1980年、ユーリー・オルロフは、崩壊寸前のソビエト連邦ウクライナから自由の国アメリカへと渡り、武器の密売に手を染める事になる。
混沌とする世界情勢が追い風となり、いつしか彼はその独特の商才を持って世界中の政府を相手にするまでに昇りつめる。しかし、『死の商人』として世界を操る彼の動向を嗅ぎ付けたインターポールのバレンタインが、刻一刻と彼を追い詰めていく・・・

【コメント】
冒頭で武器の製造工場みたいな所で弾丸が作られ、それが様々な場所に運ばれると言う見せ方は、『チャーリーとチョコレート工場』の始まり方に近いものを感じましたが、最後はやはり弾丸も兵器としての当然の役割を果たした後に本編が始まる。このオープニングでかなり本作の魅力を引き出しているのではと思いますね。

その卓越したビジネス方法で天才的な武器商人となるユーリー・オルロフの生涯を描いた物語で、普通の人があまり知る事の無い世界の裏で暗躍する武器商人の実態、そして武器を売買する際の大国との知られざる関係などを赤裸々に描いている。
主人公であるオルロフ自体は実際には存在しませんが、彼のモデルとなった何人かの武器商人達のエピソードを元に作り上げてるだけに、そのノンフィクションならざるノンフィクションな内容は自分の知らない事ばかりで、かなり内容の濃いものでした。
彼らの売った武器が戦場で使われるとそれがまた新しい紛争や内戦を起こし悲劇を生む。しかし武器が無いとこう言った紛争を鎮圧する事も出来ないし、軍需産業の目覚しい発展ぶりも彼ら武器商人達無くして有り得ないものでもあると思うし、商人達もその武器が売れないと商売があがったりとなる。
この矛盾した一連の流れの中心にいるユーリーは自身を『必要悪』と説いているのですが、その言葉が妙に納得させられてしまうのです。
自分がポップコーンを片手にこうして映画を観てる間に、彼らはどれだけ武器を売買し、そしてその武器が一体どれだけの命を奪うのかと思うと、やりきれないものを感じてしまいます。

ユーリーを演じたニコラス・ケイジは『ナショナル・トレジャー』の時の冒険野郎な服装から一転してパリッとしたビジネスマン風になってるのがちょっと新鮮。頭の後退具合も見るからに怪しくなってきてるので、そっちの方はかなり心配です。
ユーリーを執拗に追うジャック刑事役のイーサン・ホークも何だか久々に観た気がします。多分『トレーニング・デイ』以来かも・・(・_・;)
更にこの映画ではニコル監督の息子が、ユーリーとエヴァの息子のニコライ役として出演し、ケイジの最初の妻であるクリスティーナ・フルトンとの間にできた、息子のウェストン・コッポラ・ケイジもヘリの整備士役として出演しています。
隠れた所で息子達をちゃっかり出演させているのも面白いです♪


重いストーリー展開ではありますが、思いのほか見所な部分が随所に見られ、それなりに面白かった映画でした。劇中で使用されている銃も殆どが本物なので、ユーリーの解説も入れるとちょっとしたドキュメンタリー映画にも観れてしまう。
最後に国連安保理の常任理事国である5つの某国が、実は最大手の武器ディーラーだと言う事も、何とも皮肉めいていますね。

『ロード・オブ・ウォー』公式サイト

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11 Comments

たましょく  

新品のみの扱い

 ども、たましょくです♪

 年内最後の劇場観賞作品に選んだのですが、随分と思い
テーマな作品を選んでしまったと…wふんだ、誰も?目にする
ことのない「武器商人」の世界があれほどのものとは、思って
もみませんでした。

 飛行機の着陸→銃の処分→飛行機の解体のシーンは、心
の中で大爆笑wあのシーンだけは、思いっきり笑っていいと感
じました。(銃の処分の方法には、問題あるかもしれないケドw)

 ライバルの武器商人に「エイリアン」のシメオン・ワイズが演じ
ていたのが、個人的には凄い嬉しかったです♪

2005/12/25 (Sun) 00:52 | EDIT | REPLY |   
メビウス  

飛行機のシーン

>たましょくさんこんばんわ♪

武器商人も意外と普通のビジネスマンなんですよね。自分はそこに驚き。もうちょっとダークな部分を想像していたので・・
武器を密輸する際のあの銃の処分や飛行機が分解されるシーンは面白いですよね♪弱肉強食な世界のアフリカならではの発想で中々上手い♪
1夜で骨組みだけになってしまった飛行機は本当に自然に還ったみたいです(笑

2005/12/25 (Sun) 02:43 | EDIT | REPLY |   
aoi  

こんばんはー

そうなんですよーーー
オープニングでもうこれは来たぞって感じでした。
実際にこんな人がいるってことですね。
スーツ着てビジネスバック持って戦地で武器売ってる彼らが。
それでも息子のピストルの玩具を捨てるところには
せつないものがありました。
ニコラスケイジ、今後ずっとヅラり続けるんでしょうかね?
最近は錠剤の育毛薬も出てきたことだし医療の発展のおかげでどうにかなるかな・・・

2006/01/13 (Fri) 16:40 | EDIT | REPLY |   
hary  

ですよね~重すぎ!

一度読み込んじゃえば、あとは行ったり来たりする分にはスムーズなんですが、全部読み込むまでが長すぎです。
しかも、ほとんど文章で読む情報ばっかりなんですもん・・・

2006/01/20 (Fri) 12:49 | EDIT | REPLY |   
メビウス  

激重

>haryさんこんばんわ♪

公式サイトを見て映画観に行こうと思う人もいるだけに、あの重さはちょっと致命的ですよね。
自分なんてeiga.comのリンク集から飛んで、すぐサイトに入ったはいいものの、そのちんたらぶりにストレスが若干溜まりました・・・と言うより自分のパソは古いので、処理速度の問題もあると思うんですけどね(^▽^;)(汗

2006/01/20 (Fri) 14:59 | EDIT | REPLY |   
AI  

はじめまして、こんにちは!
この映画、結構私的には注目してたんですが、世間的には今ひとつ盛り上がってない気がして残念です。
武器商人が主人公って、受け入れ難いんでしょうか??
アメリカ批判ってとこもダメ?

正義の味方っぽい、インターポールのバレンタイン刑事が、視点が変わると滑稽にさえ見えて、面白かったです。

2006/01/31 (Tue) 11:50 | EDIT | REPLY |   
メビウス  

斬新過ぎる?

>AIさんこんばんわ♪

武器商人を題材に扱った映画は少ない(或いは無い?)だけに、斬新過ぎて受けが悪いのでしょうかね~?自分は結構面白かったですけどね♪
ああいう普段公にされない武器商人の姿などは『世界まる見え』くらいでしか見れないと思ってた・・(笑

2006/02/01 (Wed) 00:00 | EDIT | REPLY |   
Ageha  

武器が食べ物みたいに見える・・。

ニコラス・ケイジが苦手・・と言う理由で
敬遠してた「ナショナルトレジャー」も「ロードオブウォー」も
あけてみれば映画の内容はかなりゴキゲンでした。
めちゃくちゃ面白かった。

・・・面白かっただけにこの話はコワイヨコワイヨで。

オープニングの弾丸の旅も
飛行機の解体シーンもなんだか社会や理科の授業みたい。
工場でつくられた食品が人の手に届くまで(それが頭を貫通するまで・・だし)みたいに見えたし、

君を24時間拘束すれば、誰かが1日生き延びるんだと
両手を縛られたユーリの目の前で
バーゲンセールにきたオバちゃんみたく
武器をうばいあって帰ったひとらが今度は
ハイエナのように飛行機をバラバラにして文字通り
骨までしゃぶってるという感じでコメディに仕上げる。

嫌われ松子と同じように
重いテーマをここまで笑いにもっていって、
ケラケラ笑ったあとゾーッとする映画でした。

2006/06/12 (Mon) 09:29 | EDIT | REPLY |   
メビウス  

弾丸の先

>Agehaさんこんばんわ♪

あのオープニングは凄く凝ってますよね。1発の弾丸の行き着く先を詳しく表現しているシーンなんですけど、その行き着き先がなんとも酷で・・・工場で何万発も生産されていた弾丸の殆どがあの結果に行き着くと思うとなんかやりきれませんね~・・・

2006/06/14 (Wed) 21:26 | EDIT | REPLY |   
miyu  

テーマは

重くってもニコラス・ケイジらしい軽やかさが加わって
娯楽性に富んだ社会派映画に仕上がってましたね!
面白いといっちゃ不謹慎かな?ってぐらいのテーマだけど
とても興味深く見れましたね~。

2008/04/15 (Tue) 20:56 | EDIT | REPLY |   
メビウス  

物騒だけど面白い

>miyuさんこんばんわ♪

武器の密売とか麻薬とか物騒な内容ばかりでしたけど、確かにエンターテインメントとしての面白さは確立していたと思いますね♪
特にあの飛行機の解体シーンなどは、ユーリーの窮地を脱する発想が凄い大胆でちょっと面白かったんですよね~♪

2008/04/16 (Wed) 21:24 | EDIT | REPLY |   

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