【総監督】京田知己
【監督】清水久敏
【声の出演】三瓶由布子/名塚佳織/辻谷耕史/森川智之/根谷美智子/小杉十郎太/久川綾/古谷徹
【公開日】2017年9月16日
【製作】日本

【ストーリー】
地球上を覆う情報生命体・スカブコーラルと人類の戦いが巻き起こした世界の危機"サマー・オブ・ラブ"。その危機から世界を救ったのはアドロック・サーストンだった。英雄と讃えられるようになるアドロック。だがその真相を知るものは、最前線で戦ったごく一握りの人間だけだった。そして10年の時が流れた。
アドロックの残された息子・レントンはビームス夫妻の養子となり、地方都市ベルフォレストで暮らしていた。14歳になり、鬱屈とした日々を送っていたレントンに運命の転機がやってくる。そして家を飛び出すレントン。そこからレントンは様々な人との出会い、別れを経験する・・・。
 
【感想】
2005年にテレビアニメとして放映され、人間の少年とその人間とは異なる少女とのボーイミーツガールな展開、そして世界に隠された真実を巡る壮大な冒険、ロボットアクションなど、自分の好きな要素がメチャクチャ入っていた作品だったので必然的に毎週の日曜朝に食い入るように見ていたエウレカセブン。その世界観は続編もあればパラレルな劇場版もあったりと様々で、今回の劇場版新三部作もオリジナルのテレビシリーズとは異なる新たな設定と物語を取り入れたものと聞いてはいたので当然期待もしていたのですが・・・・そのテレビシリーズが好きだから故でしょうか、面白かったけど違和感も一際大きかった感じですね^^;

先ずテレビシリーズと大きく異なる部分を覗かせていたのは、冒頭からいきなり数十分に渡り激しいアクション等で活写されるサマー・オブ・ラブ事件ですね。これはテレビシリーズでも関係者の口頭諸々でしか語られていなかったので、その全貌が完全新作アニメーションで描かれていたのは凄い嬉しかった♪抗体コーラリアンとKLFのスピーディな戦いも興奮させられましたけど、見知ったキャラクター達の若かりし頃の活躍が出て来るのも何かと鼻息荒くなりまして、大佐ではなく兵長としてあのデビルフィッシュを駆るデューイとか、軍服姿のキリッとしたタルホなんかは随分雰囲気が違っててその辺りは面白く観れた次第。中でもやはり一番気を引いたのは主人公レントンの実父であるアドロック・サーストンで、サマー・オブ・ラブ事件の中心人物でしたから、その彼に古谷徹さんの声が加えられ、そして何故英雄と呼ばれるようになったのかという過程を『観る』事が出来たのも良かったですね。まあ矢継ぎ早のようではあったものの、それでもサマー・オブ・ラブはずっと気になってはいた過去の出来事だったので、それを一番最初からお披露目してくれたことで、正に掴みはオッケーといった気持ちにさせてくれましたね。

・・ただ個人的に良かったと思えたのはここまででして、サマー・オブ・ラブが終わってからはレントンの物語がいよいよ始まるわけなのですが、これが観てて正直あんまり面白くなかった・・。テレビの方のダイジェストのようだからという理由ではなく問題はその見せ方でして、この新三部作ハイエボリューションの設定ではレントンの祖父であるアクセルや姉のダイアンが出て来ないことになっているようでして、そのためレントンの親代わりとなっているのはアクセルじゃなくなんとチャールズとレイなんですよねwこれ鑑賞前にあらかじめ知ってはいたもののそれでもなかなかに思い切った設定。まあテレビシリーズの方でも擬似的な家族を形成してはいたのでなるほどと納得するとこもあるんですけど、上記でも言ってる通りこのレントンとチャールズとレイの関係を描いてる見せ方があんまり良くないんですよねぇ。テレビシリーズの方でレントンがチャールズ達と出会ったストーリーを上手くくっ付けたり一部のセリフを変えたりしてはいたのですが、以前そのテレビシリーズを予習してまだ色んな場面やセリフも記憶に新しい自分としては、この編集の仕方やセリフの変更はかなり強引な方法にも見えてしまって違和感が半端なかった。
あとレントンの回想とはいえプレイバックの多用が目立っていたので時間の前後を理解するのもいささか難しかったですし、その時々の状況やモノなどを説明する字幕の表記も無駄に多過ぎるんですよねぇ。タコスの説明をわざわざ字幕表記せんでもいいってくらいに無駄だった(汗)。エウレカセブンの一番最初の物語ですから知らない人でもこのハイエボリューションからは入り込めるんじゃないかなぁとも思ってはいたのですが、京田総監督の演出の意図が上手く伝わらなくて逆に初めての人は思い切り突き放すんじゃないか?という気もしてきました・・・--;


まあそんな感じで個人的に本作を要約しますと『サマー・オブ・ラブは良かったけど、あとはイマイチ』という、良し悪しが非常に極端な内容でしたね。テレビシリーズの作画の修正だけじゃなく新規カットもそれなりに盛り込めばまた違ってたでしょうけども、京田総監督の思い描く演出やこだわりがもしかしたらそれを許さなかったのかもしれない。それにテレビシリーズのシーンをあれだけ使うのであったならば、ホランドの声優も森川さんじゃなく普通に藤原さんで使い回すことも出来なかったんでしょうかねぇ?森川さんには悪いですけど、やっぱりものすんごい違和感ありました^^;
・・いやはや、それにしても随分と楽しみにしていた作品が思っていたものとは異なっているとやはり落胆も相当なものですね。そういえば一応本作の最後には次回のハイエボリューション2の予告が新規カットてんこ盛りで告知されてはいましたけど、本作の出来栄えを見てしまうと期待よりも不安が当然勝ってしまってどうにも払拭されない。次は上手く巻き返せますように・・・。
 
これは初見さんハメ殺し作品だなぁ。

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近場には来ているのですが

こんにちは♪
とても好きな作品で、AOまではしっかり追っていたけれど、これは今更感半端なくって見送っていたのですが、そんなに設定違っているのですね。
上映中のポスターを見るたび未だに迷っていましたが、心置きなくスルーしてwowow待ちに出来そうです。

やぱりホランドは藤原さんが良いし。
森川さんしかり、平田さんしかり、代役の方々皆さんほんとよく頑張ってくださっているのですが、どうしてもイメージがね。。。

ハリウッドだけでなく、いよいよ日本アニメもリメイクやリブートで溢れかえってきてますよね。原作の青田買いも加速するばかりだし、超人、魔法、異世界モノのオンパレード。
「サイコパス」のような、骨太のオリジナルアニメを渇望するこの頃です。

出鼻挫かれました

>たいむさん♪

自分も好きな作品故に、初っ端からの改悪ぶりに出鼻を挫かれた気持ちです--;
なんか新劇場版としての新しい設定に無理やりテレビシリーズの映像を詰め込んだ感じでして、公開に合わせて予習をしたのも仇になりましたね。見知ったシーンのセリフに違うセリフが入っちゃってるもんですから、凄い違和感でして・・・(汗)。しかも映画館で観てる画面サイズがDVD版と同じでなんじゃこりゃでしたし・・・。まあそうしたのにもちゃんと理由があってパンフレットにも掲載されてはいるのですが、お客が全員パンフ買うわけでもないですし、それを知らないで鑑賞するとあの演出には絶対不満が噴出する事間違いないので、今回に関しては監督の望んでいるものとお客の望んでいるものが完璧に食い違っているのを実感しました。はあ・・思い出すだけでなんか疲れる(汗
冒頭のサマー・オブ・ラブしか見応えがないと思いますので、WOWOWに来たらそれも念頭に置いて鑑賞してみてくださいね^^;

しかしリメイクも実写化も個人的には構わないのですが、原作に熱意を持つ方が携わっていないせいか、パッとしない内容になってるのも実状・・。ハガレンとかもなんか危険な匂いがしますよ?(汗

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