キングコング 髑髏島の巨神

【監督】ジョーダン・ボート=ロバーツ
【出演】トム・ヒドルストン/ブリー・ラーソン/サミュエル・L・ジャクソン/ジョン・グッドマン/ジョン・C・ライリー/他
【公開日】2017年3月25日
【製作】アメリカ
【ストーリー】
未知の生命体の存在を確認しようと学者やカメラマン、軍人からなる調査隊が太平洋の孤島『スカル・アイランド(髑髏島)』にやって来る。そこに突如現れた島の巨大なる守護神・キングコング。島を破壊したことで彼を怒らせてしまった人間たちは、究極のサバイバルを強いられる事になるのだった・・・。
オリジナル版が大分古い作品だというのもあり、自分にとってはピーター・ジャクソン監督が手掛けたリメイク版が実質スクリーン上で鑑賞した初めてのキングコングでもあったので、その2005年のピージャク版キングコングがやはり今でもかなり印象深い作品でもあったりするのも確かです。・・・だけど最新作である本作もなかなかどうして、とても興奮を掻き立てられる素晴らしい作品に仕上がっていましたねぇ♪ピージャク版やオリジナルのキングコングとは異なる路線に舵を切ってるように思えた内容でしたが、それがまた個人的にとてもツボにはまるものだった。
予告編などでも見て取れた今回のコングの巨体さからもなんとなく察することが出来たりはするんですが、本作は従来のキングコングにあったアニマルホラー&アクションや美女と心触れ合うラブロマンスな感じではあんまりなくて、むしろ巨大生物が登場して思い切り暴れ回る単純明快な怪獣映画のような感じになっていましたね。それもそのはずで、なんでも本作は巨大生物達が一堂に会する『モンスターバース』なるシリーズに連なっている作品らしいので(鑑賞後に詳しく知ったw)、そういった流れだと知るとコングがあれだけ巨体であったりするのも頷けるものがあったりしますね。近い将来に同等の存在と戦うためなのでしょう。
あと大きさもそうですけど、なんか地球には謎の空間があってそこにまだたくさん未知の生物がいたりな世界観だとか、コングの立ち位置みたいなのもただ大きい霊長類ではなく守り神のような神々しい存在だったりと、ここら辺の設定もなんか日本の特撮作品に近しいものを感じてしまいますね。守護者のような存在であり、更にコングの家族の骨がある墓場みたいな場面を見て自分は平成ガメラなんかをふと思い浮かべてしまったのでした^^;
まあそんな一貫して怪獣映画のような雰囲気でしたからやっぱり自分はコングが一番魅力的でもあったんですが、本作で『最弱』と評されている人間側にも一応魅力的な存在はいたりしまして、サミュエル・L・ジャクソンが演じてたパッカード大佐が正にそうでしたね。大佐に関しては劇中でもそれほど多くは語られていないように見えたんですけど、それでも観ているとどういった人物なのかはおおよその察しが付いたりはしますね。戦争・・ひいては戦いの中でしか何か目的や生きがいを見出す事ができないような人物で、物語の背景にはベトナム戦争の事もあったりしたので、部下の犠牲を無駄にせず戦い抜くというその精神も理解できなくはなかったんですが、髑髏島の極限の環境がそうさせたのか次第に常軌を逸した言動が目立ってくるようになるので、それがちょっとゾワッとさせる怖さみたいなのもありましたね。だから結果的に憎まれ役みたいな感じになっていましたけど、それでも生身でひるまずコングに挑んだり、威圧的な眼光のドアップなんかも凄い迫力があったりしたもんですから、コングに次いで印象的な存在になったのも正直な所。・・少なくとも主人公であったトム・ヒドルストンよりは活躍していたんじゃないかなと思いました^^;(汗
マーベル作品のアベンジャーズのようにこのモンスターバースシリーズなるものも後々どんどんと連動するような作品群となると、やはり脳内補完の厳しさが近い将来やってくるのでは?みたいな懸念もないわけではないんですが、ただまあそれでも取り敢えず本作は守護者コングの暴れっぷりが興奮且つ痛快でもあったから娯楽作としては一級品でしたし、後続に控えている大怪獣たちの出現を予感させる映像でも更にテンションが右肩上がりになったりと、続きが非常に楽しみなシリーズになったというのも確かですね。モナークのあの男女やジェームズらも今後の作品で是非続投して欲しいですが・・・吹替えのGACKTさんや佐々木希さんらは出来れば続投しないで欲しいかな?・・・かなぁ~?^^;