ジェイソン・ボーン

【監督】ポール・グリーングラス
【出演】マット・デイモン/トミー・リー・ジョーンズ/アリシア・ヴィキャンデル/ヴァンサン・カッセル/ジュリア・スタイルズ
【公開日】2016年10月7日
【製作】アメリカ
【ストーリー】
ファイト・クラブで生計を立てひっそりと暮らしていたジェイソン・ボーンの前に、CIAの同僚だったニッキーが姿を現す。彼女はCIAが世界中を監視・操作するための極秘プログラムを立ち上げたことと、ボーンの過去にまつわるある真実を告げる。これをきっかけに再び動き始めたボーンの追跡を任されたCIAエージェントのリーは、彼を組織に取り込もうとするが・・・。
記憶を失ったCIA工作員ジェイソン・ボーンの自分探しの物語を、息をも付かせぬアクションやサスペンスで魅せてくれた『ボーン』シリーズ。・・まあスピンオフ作品である『ボーン・レガシー』の方はともかくとして、マット・デイモン主演のボーン三部作は自分も好きな作品でしたので、約九年ぶりともなるこの最新作もやはり楽しみにしていました。・・・もっとも事前の情報の一つに内容がイマイチというのも聞き及んではいましたが、観終わった感想としてはその粗さなどを押しのける本シリーズ特有の醍醐味とかは健在だったかなとは思いますね。
でも前3作でボーンも記憶を全部思い出してCIAのトレッドストーン計画なども潰してと正直もうやる事はないんじゃないかと思いましたが、本作ではCIAの新たな計画と共にボーンの父親とその死の真相に迫っていくといったもので、なんかこのシリーズってひょっとしてCIAの極秘計画とボーンの忘れっぽさの2要素があればどんどんシリーズが作れるのではとも考えてしまいますねぇw
なのでボーンの逃避行も今回は自分探しのようなものから父親の死の復讐のようなものにシフトしている感じでしたけど、進行的には良くも悪くも前3作とそれほど変わっては無く、これはお馴染みとも言えるけど真新しさも然程無かったように見えたかも。トレッドストーン計画に父親が関与していた裏話を絡めた辺りは興味深くもありましたが、本作で初めて知る事実でもあっただけにどこか後付けのようにも見えてしまったのは難癖付け過ぎでしょうかね?^^;(汗
ただそんな不満もありはしつつも、世界中飛び回っては追ってくるCIAの暗殺者を片っ端から退治していくボーンの超絶アクションはやはり見応えたっぷりで必見♪その場にあるものを即座に利用して活路を見出すボーンの臨機応変アクションに加え、前半のバイク&後半のカーチェイスも逆走や大クラッシュ当たり前と、カメラのブレブレも手伝って相変わらずやり過ぎなほど派手に見えましたね。あと何が何でも追い詰めるボーンの執念を体現したようなカーチャイスとかもシリーズ通してどれも好きなんですけど、個人的には今回のラスベガスのカーチェイスが一番興奮したかもしれない。装甲車なんかも他のアクション作品やSF作品でバズーカとかで割と一発で破壊されるイメージもあるんですが、ヴァンサン・カッセルが演じてた暗殺者のヤバイ走り方を見ると、やっぱり頑丈なんだなぁと再確認です(笑
・・しかしまあ心なしか、前3作で感じたパワーというか勢いみたいなものを本作では少し感じ取れなかったようにも見えたんですが、でも考えてみると自分、その前3作も1作目の『アイデンティティー』は絶賛と呼べるほどハマっていなかったような気もしますし、本格的に面白いと感じ始めたのは確か『スプレマシー』からだったように思う。
なもんですから本作もまた新しい3部作のような構成なのだとしたら、これからまたジワジワと面白くなってくるのかもしれませんね。