ターミネーター:新起動/ジェニシス

【監督】アラン・テイラー
【出演】アーノルド・シュワルツェネッガー/エミリア・クラーク/ジェイ・コートニー/ジェイソン・クラーク/イ・ビョンホン/J・K・シモンズ
【公開日】2015年7月10日
【製作】アメリカ
【ストーリー】
自我に目覚めた人工知能『ジェニシス』が起動すれば人類は滅亡する。その審判の日が目前に迫っていた。人類の未来を取り戻すには、何者かによって書き換えられた過去に戻って戦うしかない。運命の鍵を握るのは女戦死サラ・コナーと、絶対に彼女を守ることをプログラムされたT-800ターミネーター。人類滅亡のカウントダウンが迫る中、T-800ターミネーターはサラを守り、審判の日を止める事が出来るのか二人の前に立ちはだかる人間でも機械でもない最新最驚のT-3000ターミネーターの正体は?未来を取り戻すための時空を超えた二人の戦いの行方は?そして、人類の救世主は一体誰なのか・・・。
未だ1と2が伝説となっている反面、その後の3と4はイマイチパッとせず(個人的にはどっちも好きだけど)、テレビドラマ版に到っては散々な出来映えだったりと、なんか回を重ねる毎にどんどんと下火状態にもなっているアクション映画の傑作ターミネーターシリーズ。近年はどこかそんな流れにもなっちゃってるもんですから、ジェームズ・キャメロンがいくら太鼓判を押してるこの最新作でも不安が無いかと言えば嘘になるわけでして・・・。
でもシュワちゃんが画面に出てくるとやはりそんな不安も結構払拭されましたね。えらい年食ってはいるものの雰囲気は損なわず今回もショットガン諸々をドッカンドッカンで相変わらずって感じがしました^^;
ストーリーとかは観た感じですと今までのシリーズの中で理解するのが一番面倒くさかったかもしれませんね?無かったことにせず時系列順で観れば1から4までって割と上手く繋がっている所があって一応分かり易くもあったのですが、本作では未来からやってきた人が過去を変え、過去から来た人がまた更に未来を変え・・といった具合で転送装置を用いた時間移動なども繰り返しては歴史もどんどんと変化し、結果本来の時間軸から大きく外れて全く別の未来になる展開は始めの内だと複雑でもあったけど、見知った場面が微妙に異なっていく展開もまた興味深くはありましたね。ゲームで言えば『シュタインズ・ゲート』とかを思い出しちゃいましてαからβ世界線へと移ったーみたいな感じで見てたり^^;(笑
もちろん面白いポイントはお話の流れだけじゃなくて、例えば色んな部分に見受けられる過去のシリーズの名セリフや名シーンを模した所とかも個人的には結構好印象だった。・・・まあこれも良く言えばオマージュ或いはリスペクト、悪く言えば二番煎じのオンパレードなんですけども、その辺りをどう捉えるかによっても見方は大分変わってくるんじゃないでしょうか?自分はシュワちゃんが『アイルビーバック』なんて言った瞬間『出た(笑)』とか思いながらニンマリしてしまったクチなので、やはり楽しんでたのかなと。
そのシュワちゃんも3から実に11年振りでしょうかね?久々のターミネーター役でしたが、やっぱり堂に入ってますね。もうおじいちゃんなので随分無理してるなーって言う部分も否めないけど(汗)、それでもその老け込んでいるという問題も本編では人工皮膚によって年を取るターミネーターなる新たな設定が今のシュワちゃんには何とも優しい感じにw昔のような重量感溢れるターミネーターらしいアクションも薄いけど、その分父性とユーモアが増量されててこれはこれでまた面白いターミネーターだと思いましたね。ただまあ少し欲を言えばサングラスは付けて欲しかったんですけど・・^^;
あと他の出演者で気に入ったのはジョン・コナーを演じてたジェイソン・クラークとT-1000型のイ・ビョンホンかな?ジェイソン・クラークの方は『ホワイトハウス・ダウン』の時のテロリスト役とかがまだ記憶に残ってるので、今回の悪役もサマになってて結構好きだったし、イ・ビョンホンの方も出番こそ物凄い短かったけど、その短い前半の時間の中で新起動版T-1000型の脅威を全力で魅せてくれてこれまた良かった♪アジア系の顔立ちも冷酷な殺人マシーンの能面顔に割と適してるなとも思った次第です(笑
・・まあ新起動というだけあって、これまでのシリーズで語られていた抵抗軍のリーダーであるジョンを守るという部分を大分逸脱し、全く別な方向へと舵取りを始めた本作を個人的にはえらい挑戦意欲の強い作品とも感じたし、最後の映像も観る限りだとここからまた新たなシリーズになるのかなという点も含め割と好意的には受け止めているものの、その続きがあるのかスカイネットも再起動するのかアップグレードしたT-800型をまた観れるのかという期待も本国で興収思わしくなく・・なんて噂を観る前に聞いてると今回も単品終了なのかなという懸念も捨て切れないところ--;。
シュワミネーターが(年齢的に)本当にポンコツになる前にあと一作くらい作ってもらいたいとこですねぇ。