あん

映画館鑑賞

2015-05-31



【監督】河瀬直美
【出演】樹木希林/永瀬正敏/内田伽羅/市原悦子/水野美紀/太賀/兼松若人/浅田美代子
【公開日】2015年5月30日
【製作】日本

【ストーリー】
縁あってどら焼き屋「どら春」の雇われ店長として単調な日々をこなしていた千太郎。そのお店の常連である中学生のワカナ。ある日、その店の求人募集の貼り紙を見てそこで働くことを懇願する一人の老女、徳江が現れ、どらやきの粒あん作りを任せることに。徳江の作った粒あんはあまりに美味しく、みるみるうちに店は繁盛。しかし心ない噂が彼らの運命を大きく変えていく・・・。
 
【感想】
主演の樹木希林さんと実孫の子が共演してたりとか、市原悦子さんとの奇跡の共演とかそういうキャスティングの部分に興味を持ったのももちろん鑑賞理由の一つではありますが、もう一つの理由としてはやはりハンセン病と言うものを自分はあまり詳しく知らなかったからというのも挙げられるかもしれませんねぇ。
昔は『らい病』なる名称の伝染病として誤った認識で世間に広まってしまったというハンセン病。1996年にらい予防法が廃止となりはしたものの、それでも本作を観ると当時の偏見や差別といったものが患者に向けられている現実は今の現代でも然程変わっていないのでは?とも感じる部分もあり、その辺りは観ててちょっと悲しくなる場面でもありましたね。・・ただそう言う自分も色々調べたりしてある程度知り得るまでは、あの女性オーナーさんと大差ない認識だったはずでしょうし、世間の風評にも流されていたんじゃないかなとも思うと、一方的な解釈や無理解などはやはり怖いものだとも感じてしまったりもしますね・・(汗

まあそんな厳しかったり辛かったりな描写もありはしますが、とても温か味のある場面もまた多くて観終わった後は感動も押し寄せてきました。特に徳江さんの役を演じていた樹木希林さんの自然体な演技は本当に見入ってしまうほどで、前半の桜を見ながら無邪気に笑ったりとか、どら焼きの餡作りを永瀬正敏さん演じる千太郎店長に凄いアバウトな教え方であーだこーだ言ってるとことかはもう可笑しかったなあw反面、世間にハンセン病だと知られてしまい施設に戻った後に見せる表情や枯れたような声などは前半と打って変わってな切り替え振りで驚いてしまった。施設に来た経緯やそこで何十年も過ごしてる事、そして千太郎に送ったメッセージ付きのカセットテープ・・。この時点でもう涙も堪えられなくなっちゃいまして、永瀬さんの押し殺すような涙も迫真過ぎて貰い泣きをしてしまうほどだった。これらの名演技を見るだけでも非常に意味のある作品じゃないかとも思いました♪


ハンセン病によって人生の殆どを狂わされてしまった徳江さんの姿は、他人から見ればもしかすると『不幸』という言葉で括られるのかもしれません。けど徳江さんはそれを呪ったり悲観する事をせず、むしろ限りある時間の中で自身の生きてきた意味を見出そうとする力強い意志を感じずにはいられなかった。それこそ、やり残しのないよう後悔をしないために・・。
そして千太郎店長の最後の姿を見ると、彼女の生きた証はしっかりと刻まれているようにも見えました。
樹木希林さんを見に行った。さすがは希林さんというものだった。そして市原悦子さんが見事にとどめを刺してくれた。優しくて厳しい、厳しくて温かい、奥深い映画だった。
☆・・・これはいい作品でした。  ・・・傷害事件を起こし服役した主人公は、どら焼き屋の雇われ店長となっていた。 そんなおり、一人の老女がやってくる。 バイトを希望してきたが、あまりにも年老いていたので店長は躊躇する。... しかし、勧められて食べた、老女...
『殯(もがり)の森』などの河瀬直美が樹木希林を主演に迎え、元ハンセン病患者の老女が尊厳を失わず生きようとする姿を丁寧に紡ぐ人間ドラマ。樹木が演じるおいしい粒あんを作る謎多き女性と、どら焼き店の店主や店を訪れる女子中学生の人間模様が描かれる。原作は、詩人...
ほんとは予定になかった。これは完全に周りのブロガーさんの評判てことで。 ついでに言うと、これを見に行く前夜にこんなのもテレビで見てた。 36年ぶりのデュエットだったらしいね〜。年がばれる話ですがドラマ「ムー」「ムー一族」は好きだったし リアルタイムで見...
□作品オフィシャルサイト 「あん」□監督・脚本 河瀬直美□原作 ドリアン助川□キャスト 樹木希林、永瀬正敏、内田伽羅、市原悦子、水野美紀、浅田美代子■鑑賞日 6月20日(土)■劇場 チネチッタ■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5)<感想> あることが...
あえて言葉にしない。 なのにこんなに胸の奥にまで響くとは・・・・ 想いがいっぱい、その行間から次々と溢れてくる。
あん '15:日本+フランス+ドイツ ◆監督:河瀬直美「2つ目の窓」「朱花の月」 ◆出演:樹木希林、永瀬正敏、市原悦子、内田伽羅、浅田美代子、水野美紀、太賀、兼松若人、村田優吏愛、高橋咲樹、竹内海羽 ◆STORY◆縁あってどら焼き屋「どら春」の雇われ店長として単...
さて、久々の更新です。 相変わらずの映画感想 地味ながらもしみじみした日本映画でした あらすじ 刑務所から出所したのち、どら焼き屋「どら春」の雇われ店長となった千太郎の店に、徳江(樹木希林)という女性がやって来る。その店で働くことを強く希望した徳江を千太郎は採用。徳江が作る粒あんが評判となり、店は大繁盛。そんな中徳江は、つぶれたどら焼きをもらいに来ていた女子中学生のワカナと親...
もう、樹木希林を筆頭に、キャスティングが抜群にハマってました。抑えた演技が、むしろ際立ち、見事なヒロイン像です。雇われ店長の永瀬正敏はもちろん、ちょっと意地の悪い世間を象徴して、イラッとさせる、オーナー役の浅田美代子から、徳江(樹木希林)の友人の市原悦子に至るまで、ものすごいフィット感。それに、「…ひょっとして…」と思ってたら、やはりワカナ役は樹木の孫娘である内田伽羅が扮してたんのですね。こ...

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希林さんに拍手。

メビウスさん、こんにちは。
樹木希林と市原悦子の共演は、なんだか見逃せないですよね。
予想どおり、素晴らしかったです。

開けてみれば実に重いテーマで、身につまされるところもありますが、徳江さんの天然っぷりが一服の清涼剤といったところで、健常者として生きていられることを感謝し、気持ちを新たにすることが出来た気がします。

上には上がいるという描き方になっていたところが少し微妙ではあるけれど、再生の物語として気持ちの良いラストは肯定。
塩ドラ、出来たんでしょうかね?

真意が分かると・・

>たいむさん♪

病人と分かるや否やの世間の反応にあからさま過ぎる偏見と差別。確かに見てて悲しくもなってくるシーンもありますが、徳江さんと千太郎店長のほのぼのとしたどら焼き作りや徳江さんのマイペースな言動は結構癒しにもなっていたので、重い内容なれど観終わった後はそれほど沈んだ気持ちにもならなかったのが良かったですね。

・・しかしながら徳江さんのセリフは一つ一つが本当に身につまされますね。『こういうこと一度やってみたかったのよねぇ』と言った前半のセリフなどを聞いた後に後半の彼女の姿を見ると、その真意が理解できて胸が締め付けられてしまった・・。

千太郎店長も塩どら焼き無事完成したんでしょうかねぇ?^^;今度自分もどら焼き食べる機会があれば、試しに塩少しだけ塗して食べてみたいもんですw

No title

メビウスさん、TB&コメント、ありがとうございましたm(__)m

内容を把握せずに観に行ったので、やは重い感じはしましたが、
風評被害の最たるもので、しかも特殊な病気によるもの・・・。
昨年、デング熱が流行りましたがもう過去の物・・・。
情報の真偽を突き止めるのが大変な時代になりました。
とはいえ最近の希林さんは攻めに入ってますね(笑)

手軽になった一方で

>cyazさん♪

昔と違ってパソコンやスマホ、そしてインターネットがどの家庭にもあるのが当たり前のようにもなってるだけに、誰でも膨大な情報に触れられる時代になりましたよね。でもその一方で真偽を見極めるのも本当に難しくなりました。ハンセン病に関しましても自分もまだ知り得ていない事がたくさんあると思うので、その点でもためになった部分がたくさん見受けられた気がします。

でも2015年の希林さんは確かに凄いですね。特に6月はこのあんを含め『海街diary』や『駆け込み女と駆け出し男』と立て続けですから、体調不良とは思えないほど精力的です^^;

最後は爽やか

メビウスさん☆
重たいテーマなのに最後は爽やかで、こころがスッと軽くなるようでしたね。
永瀬さんの抑えた演技も見事で、思わず泣かされてしまいました。

確かにSNSの時代において、無責任に店を評価したり、噂だけを鵜呑みにすることは誰しもやってしまいがちですね。自分が気づかぬうちにそういう事に加担していることを認識しなくてはいけないとつくづく思うのでした。

自分で見て感じて

>まだ~むさん♪

永瀬さんの出演作を多分『スマグラー』以来だったと思うので久々に観たのですが、確かに抑え気味の演技は素晴らしかったですね。『隠し剣 鬼の爪』も思い出してしまいましたし、演技してるぞ!っていうこれ見よがしな雰囲気が無かったのも自然体で良かった気がします(笑

そういえば現実でも口コミやネットの批評とかで、さもそのお店の評価を決め付けてるようなものが多いですよね。それが一概に悪いとは言えませんけど、それでも鵜呑みにして批評に便乗するものほどたちの悪いものはないかも・・。自分で見て感じること。それが当たり前で何より大事なことだとも思っちゃいますね。

No title

こんにちは。
本当に千太郎店長の最後の姿がすがすがしく見えました。

私もハンセン病ってぜんぜん知識がなくて・・・
すごい見てよかったな~って思いました。

感動、そしてためになる作品

>Nakajiさん♪

どら焼きいかかですか!って声高に呼び込む千太郎店長の姿にはそれまでのただただ一日一日を過ごしていた頃と違い、とても前向きで生きる目的を見出したかのような清々しさが感じられましたね。

そう言った人間ドラマの部分も感動できましたし、あと自分もハンセン病に関して無知だった故に、映画を通して詳しく知る事が出来た次第です。
本作を観なかったら、多分どこかで自分も誤った風評に耳を貸していたかもしれませんね。

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