【DVD】トラップ

【監督】ヤニック・サイエ
【出演】パスカル・エルベ/ローラン・リュカ/キャロライン・バル
【公開日】2015年1月27日
【製作】フランス
【ストーリー】
2ヶ月後に帰国を控えたデニスが所属する部隊は、戦場での任務を終え基地へと車を走らせていた。しかし砂漠でゲリラの襲撃に遭い、デニスとムラートを残し部隊はほぼ全滅する。なんとか銃撃戦を制圧し、敵が潜んでいた場所に辿り着くと、そこには大量のヘロインが隠されていた。それを自分のものにしようとするムラートと、基地に報告しようとするデニスは口論となるが、その諍いの中、突如デニスの動きが止まる。その足の下には、巨大な地雷が潜んでいた・・・。
色んなアクシデントに見舞われて孤立無援になってしまう作品(『127時間』とか)になんかまた新しいシチュエーションが出て来ましたね。今回鑑賞したのは戦場のど真ん中で運悪く地雷を踏んで動けなくなってしまった兵士の物語との事で、あらすじ読んでコレどういう風に描かれるのかなと思い興味本位で借りてみたのですが・・・うーむ、ちょっと面白かったかも♪
地雷踏んでからが何かと盛り上がってくるんじゃないかと踏んでたので、そこに到るまでの登場人物たちのどうでもいい揉め事なども少し我慢してて(笑)、いざ地雷を踏んだらさあそこからどうする?みたいな状況になってからがやはり見応えの方は上がってきましたね。・・もっとも、自分の場合面白いと思ったのは地雷踏んでる状態で敵に襲われたりするという絶体絶命な部分とかではなくて、地雷を踏んで『ただ立つ事しかできない』という状況に追い込まれた部分の方が絶望感凄かった気がする。
確か人間が足を突っ張らせた状態のまま長時間立ち続けるといった事は非常に困難で、どちらか片方の足を曲げるなりして重心を移動させないと足の筋肉が疲労してしまう・・と言うような知識を某漫画読んでた時に得ていたんですが、本作でもデニスがずっと立ち続けていた事で足が痙攣を起こしてしまうシーンなどがあるんですよねぇ。そのせいか体も異常をきたして嘔吐したりで、他にも真昼間は砂漠の炎天下にジワジワあぶられ、夜は物凄い強風に煽られたりと、ここぞとばかりに自然も牙を剥いて来るし、何と言っても眠る事が出来ないってのが一番キツイですよねぇ。意識朦朧になって前に突っ伏しそうになった時は自分も少しヒヤッとしました^^;
そしてこういう展開で気になるのはやはり助かるか助からないかですけど、自分の予想は正直大ハズレwどうにかして助かるとは思ったんですけどねぇ・・。ただあんまり胸糞悪い終わり方というわけでも無くて、絶望的な状況の中でも正義に殉じた最後は天晴だった。エンドロール後の『良く耐えた。もう終わりだ』がなんとも虚しいですけどね(汗
まあ良くも悪くも単調な内容ではありましたが、それでも80分にも満たない短い時間の中で『地雷を踏んでしまった兵士』の出来事を余計なエピソードや回想も極力入れず、且つデニスに絡む人物も少数に絞ってる辺りを踏まえれば、結構シンプルに纏めてたとも思えた作品でした。