ALWAYS 3丁目の夕日(評価:◎)

【監督】山崎貴
【出演】吉岡秀隆/堤真一/小雪/堀北真希/もたいまさこ/薬師丸ひろ子/三浦友和
【公開日】2005/11.5
【製作】日本
【ストーリー】
昭和33年、東京タワーが完成するこの年、東京下町の夕日町3丁目には、人情味あふれる住民達が賑やかに暮らしていた。ある日、鈴木則文と妻・トモエ、息子・一平が暮らす自動車修理工場・鈴木オートに集団就職で上京した六子がやってくる。ところが立派な会社を期待していた六子はどこかがっかりした様子だった・・
一方、しがない小説家の茶川竜之介は、飲み屋のおかみ・ヒロミから身寄りのない少年・淳之介の世話をすることになってしまった・・・
【コメント】
映画が始まる瞬間、煌くロゴマークでおなじみの東宝のマークが何故か『TOHO SCOPE』となっており、冒頭から昭和30年代の時代を彷彿とさせる演出が妙に上手かったです。
原作は30年以上も続いていると言う西岸良平と言う方が描いた同名漫画『3丁目の夕日』。30年とはこれまた凄い長い・・(・ロ・;)
下町を描いている漫画と言えば、自分はやっぱり『こち亀』を思い出すのですが、それよりも長いんですね。実際この映画を観るまで漫画が原作と言う事実を知りませんでした。(でもこち亀も来年連載30年)
『ジュブナイル』や『リターナー』等の本格VFX映画を手掛けた山崎監督だけに、映画の中で描かれているCGは、出演者やセットと合成しても浮いてる感じが見られず、違和感無く観る事が出来ます。
道路を走る都電。蒸気機関車や、けたたましい排気音を響かせるオート3輪。そして個性豊かな夕日町の住民達と、昭和30年代の東京下町の風景が見事に再現されている・・・と思う(疑問系なのは自分は下町生まれでも無ければ昭和30年生まれでもないので、当時の時代風景が曖昧だからです)
舞台となる夕日町の住民達の人情味溢れるストーリーも、お腹抱えて笑えるものや、切なくさせるもの、お涙頂戴にさせてしまうもの等ふんだんに用意されており、2時間20分と言う比較的長めな上映時間もあまり苦にはならず、飽きる事もなかったので結構楽しんで観る事が出来ました♪
個人的には『アクマ』こと宅間先生のストーリーが、切ないながらも印象深かったですし、鈴木オートに上京してきた『ロクちゃん』こと六子もかなり良かった♪地元青森県人として個人的に言わせてもらうと、六子の訛りは合格点です。
堀北真希は本当に東京出身か?と思ってしまいました(笑
更にこの映画の影の主役とも言える東京タワー。冒頭から建設途中の東京タワーが要所要所のシーンにチラホラと出て来て、徐々にその完成の色を観客にも意識させる。そして完成した後の最後の演出がこれまた絶妙なのです♪
サブタイトルを象徴するかのような眩しい夕日を取り入れている辺り、その夕日が沈んでしまうと成り立たないシーンなので、かなり難しい撮影だったんじゃないでしょうかね~。あれがCGだったら感動半減ですけど・・(^▽^;)
観終った後、素朴な疑問も少し残りはしたものの(淳之介はどうやって車から脱出したの?とか)、それ程激しく突っ込む事のものでもないので許容範囲内ですね♪良い映画です♪
でも子供受けするかなこの映画?
『ALWAYS 3丁目の夕日』公式サイト