ドラゴン・タトゥーの女

【監督】デヴィッド・フィンチャー
【出演】ダニエル・クレイグ/ルーニー・マーラ/クリストファー・プラマー/スティーヴン・バーコフ/ステラン・スカルスガルド/他
【公開日】2012年 2月10日
【製作】アメリカ、スウェーデン
【ストーリー】
スウェーデンを揺るがせた財界汚職事件の告発記事を書きながらも、名誉棄損で敗訴したミカエル・プロムクヴィスト。意気消沈の日々を送っていた彼のもとに、ある日スウェーデン有数の財閥ヴァンゲルの元会長ヘンリック・ヴァンゲル老人から家族史編纂の依頼が舞い込む。しかしそれは表向きで、ヘンリックの真の目的は40年前に起きた親族の娘ハリエット失踪事件の真相究明だった。40年前に一族が住む孤島から何の痕跡も残さずに消えた少女ハリエット。ヴァンゲルは彼女が一族の誰かに殺害されたと信じていた。依頼を受けて調査を開始したミカエルは、成功の裏に隠された一族の血塗られた過去に気づいたものの、手掛かりが掴めずにいた。すると一族の弁護士から天才的な資料収集能力の持ち主として、リスベット・サランデルという名の女性を紹介される・・・。
2009年に公開されたオリジナルの方は友人・知人などにも勧められて観よう観ようと前から決めてたはいものの、諸事情とか色々都合を付けてはズルズル先送り状態にしてしまい、結局未見のまま本作に臨む形となってしまいました・・

当初は原作も相当な長編と聞いてたので、取り敢えずオリジナルの方で知識をある程度補完してなんてことも考えていたのですが、『ソレ』がフィンチャー監督の演出等になんらかの『妨げ』になる可能性も無きにしも非ずなので、今回は未見&イチ偏愛者として純粋な視点で鑑賞。オープニングから妙にハイセンスな映像が本編と一体どう結び付けていたのかはさておき、フィンチャー監督の映像表現が初っ端から爆発

原作自体が衝撃的なのか、はたまた『セブン』を手掛けたフィンチャーの手腕が冴え渡ったのかは分かりませんけど、40年前に起きた少女失踪事件に端を発し、そこから未解決の連続猟奇殺人事件の謎との関連性などが徐々に紐解けていく内容は、極寒のスウェーデン同様に身も凍るようなゾクゾク感


事件を解き明かす記者のミカエルとハッカー能力に長けたリスベットの2人も、性格や人間性などからして見ても真逆な感じではありますが、コンビを組むとなかなかどうして相性が良くて驚き(反発や衝突がかなりあるんじゃないかと予想してたので・・)。最初は互いの接点が薄いため、それぞれのパートを突き進む前半はちょっと焦らされてるような部分もあったのですけど、コンビを組んでからは事件の謎がとんとん拍子で解けていくので、そういう意味でも本作が面白くなってきたのは個人的には後半部分だったかもっ。
また本作のタイトルにもなるくらいヒロインであるリスベットの存在感は確かに突出


去年から今年に掛けての鑑賞数がまた著しく低い



・・しかしながら作品の内容を全部理解できたかと言えば実際そうではなく、事件に関係してたヴァンゲル家を例に挙げれば一族関係者がちょっと多くて、どなたが親子で兄弟なのかこの2時間半で全把握するのは正直無理だった。リスベットがキレイに纏めてなければ自分も正に『誰が誰やら』でしたねぇ・・

評価:◎