7つの贈り物(評価:○)

【監督】ガブリエレ・ムッチーノ
【出演】ウィル・スミス/ロザリオ・ドーソン/ウッディ・ハレルソン/バリー・ペッパー/マイケル・イーリー
【公開日】2009/2.21
【製作】アメリカ
【ストーリー】
男の名前はベン・トーマス。ベンは7人の名前が載ったリストを持っている。彼らは互いに何の関係も無い他人同士だ。ベンは彼らに近付き、彼らの人生を調べ始める。そしてある条件に一致すれば、彼らの運命を永遠に変える贈り物を渡そうとしていた。
ベン・トーマスとは何者なのか?海辺に素敵な家がありながらモーテルに泊まり、いつも同じスーツを着て、家族も恋人も無く、たった一人の弟からは逃げている。そんな彼の目的は何なのか?そして、贈り物の中身とは・・・?
衝撃の展開やどんでん返し的結末などは好きなんですが、こうも最後までズルズル~

しかし予告編も『あなたなら受け取れますか?』、『え?何を?』って感じで謎めいたものを醸し出していた本作ですが、いざ観てみると本編も終始謎だらけな展開で話が進んでいくため、まあ不快な鑑賞にはならなかったものの、それでもどこか置き去りにされているような感じを最初受けたんですよねぇ

観てて唯一分かる事といえば、主人公のベン・トーマスが無作為に選んだ7人の男女にある贈り物

それに『計画』とやらの内容もイマイチ把握できず、その原因となったベンの過去のフラッシュバックや、唯一全貌を知るダンという親友の戸惑いぶりなども見ると、ベンの考えてる『計画』とはかなり大それたものだと察する事ができ、その為本作はどことなくミステリアスな要素も漂っていたように思えました。『幸せのちから』の監督さんとウィルのコンビだから感動作だと期待してたのに見誤ったかな?と途中で思ったものの、最後に明かされるベンの計画の結末できちんとその『感動』へと着地したのは上手い・・・・っていうか、確かにこの結末には自分も驚きっ

けどダンの言う通り常識外れで正気の沙汰とは言えない行いだとは思いますが、贖罪という意味も兼ねてる上では美徳な行いという雰囲気も無きにしも非ずかな?
この作品は数々の謎をはらんでいた分、それが最後の最後で一気に紐解けると、ベンの行った行為にそれなりの感動を覚えるものの、それでもやはり頬を伝うものが無かったのは、結末に到るまでの過程で個人的に色々釈然としない部分

ああいう事を計画してたがゆえに無関係な人をチョイスする必要があったんだとも思いますが、自分だったらやっぱり無関係な人よりもあの事故の関係者や遺族に何かした方が良かったんじゃないかな?とも思いましたし、恋人にひどい暴力を受けてた子持ちの女性にしても、贈ったはいいけど後になってその暴力的な恋人が素性を突き止めたりでもしたらどうするんだろう?なんて一抹の不安もよぎり、贈った後の配慮の不完全さもちょっと気になった。
何よりベンが贈り物を贈る相手の基準が『いい人』だけっていうのも引っ掛かるものがありましたし、そんなんだったら全てを終えた後、おそらく最大級の迷惑をかけたであろうモーテルの男性にも何かしら贈った方が良かったはずです

『7つの贈り物』公式サイト

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